センサリーメルトダウンって何だろう?
みなさんこんにちは、オレンジスクール藤沢教室です。
今回は『センサリーメルトダウン』についてお話させていただきます。
みなさんは普段生活する中で子どもが泣き叫んでいたり、暴れている場面を目にしたことがありますでしょうか。
スーパーのお菓子コーナーで駄々をこねたり、どうしても電車の先頭車両から景色を見たいとその場から頑なに離れようとしないなど、思い当たる人も多いのではないかと思います。
このようなお子さんの行動は「癇癪」や「わがまま」と呼ばれています。
お菓子が欲しい、景色が見たいといった明確な目的があり、それを達成するために行動を起こしているため、目的が達成されれば自ずとおさまっていきます。
しかし、お子さんが泣く、暴れるといった状態の中には、目的がなく、周りから見ると突然としか感じられないタイミングで発生するものがあります。
そのようなお子さんは、もしかすると『センサリーメルトダウン』という状態になっているのかもしれません。
センサリーメルトダウンとは
センサリーメルトダウンを理解していく上で重要な要素の一つに、『感覚過敏』があげられます。
感覚過敏について、下記のブログでご紹介したことがありますのでよろしければご参照ください。
発達障害のあるお子さんは、音、光、匂い、外気温など、様々な刺激に対して強く反応する『感覚過敏』を抱えている場合があります。
今回ご説明しているセンサリーメルトダウンは、このような周囲からの刺激に圧倒され、いっぱいいっぱいになった気持ちが元になって発生すると言われています。
先程例に挙げたスーパーのお菓子売り場にも、様々な刺激が存在しています。
これはあくまで一例ですが、普段何気なく利用している場所にもたくさんの刺激があることがわかるかと思います。
このような刺激を過剰に受けてしまった際の反応のひとつが、センサリーメルトダウンです。
センサリーメルトダウンが起こると
では、実際にセンサリーメルトダウンを起こしたお子さんは、どのような状態になるのでしょうか。
周囲から見える特徴として、以下のような点が挙げられます。
- 周囲からの声かけやリアクションに対する反応が見られない
- 問題解決に向けた行動や、言葉を使って交渉する能力がなくなる
- 落ち着くまでに時間がかかり、また落ち着いたように見えても同じ状態が現れることがある
- 自傷行為をすることがある
(※自傷行為:自分の頭を壁に打ち付ける、自分の体を噛むなどして傷つけるなどの行為)
周りからの刺激にいっぱいいっぱいになっているため、癇癪とは異なり、周りに意識を向け、解決のために行動することが難しくなっています。
センサリーメルトダウンが起きた時の対応方法
センサリーメルトダウンが起きた場合の対応については、以下の対応があげられます。
①刺激が少ない環境に移動する
センサリーメルトダウンが起こった場合は、まずは刺激が少ない環境に移動することが大切だと言われています。
あらゆる刺激を完全に遮断できるわけではありませんが、例えば先程例にあげたお菓子売り場であれば、スーパーから出る、車の中に戻るなどが考えられます。
できるだけ刺激の少ない環境に移ることによって、過剰に受け取った刺激を徐々に処理できるようになっていき、落ち着くきっかけを作ることができます。
②刺激を遮断できるものを用意する
先にご紹介した刺激の少ない環境への移動に加えて、外からの刺激を遮断するものを用意するのも効果的です。
イヤーマフや毛布、アイマスクなど、その場にある刺激に合わせて用いることによって、落ち着くための足掛かりになります。
一方で、イヤーマフや毛布、アイマスクはお子さんによっては着けることが苦手、感触が嫌など好みや相性がある場合もあるので、お子さんが落ち着いているときに確認することでより効果的な対応を取ることができるようになります。
③危険物を遠ざける
センサリーメルトダウンの特徴として、自傷行為が見られることがあります。
その場合は、周囲にある危険物を遠ざけることも大切な対応です。
筆記用具などの先のとがっているもの、時計など重さのあるもの、こういったものはより重大な怪我に繋がりやすく、また暴れる中で意図せず自分以外の誰かを傷つけるといった事態に繋がってしまう恐れがあります。
そうした物を遠ざけることは、お子さん自身の身を守ることだけではなく、対応する人の怪我を防ぐことにも繋がっていきます。
最後に
センサリーメルトダウンは、誰かを傷つけようとしたり、自分を傷つけようとして生じているわけではありません。
適切な対応を取ることは、お子さん自身が加害者になってしまうことを防ぐことに繋がっていきます。
そのためには周りの配慮や理解が不可欠です。
オレンジスクール藤沢教室も、情報の発信を通して地域の一資源としての役割を果たしていきたいと思います。
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