折り紙で育まれる力
こんにちは!
放課後等デイサービスオレンジスクール藤沢第2教室です。
当教室では、療育時間中にカードゲームやボードゲーム、ヨーヨーやけん玉、工作やお絵描き等ひとりひとりが様々なことをして過ごしています。
遊びと言うと「楽しい」というイメージが先行しますが、子どもは遊びの中から色々なことを学び様々な能力を得ています。
今回は手軽に遊べて馴染みのある折り紙についてお話したいと思います。
折り紙は子どものころから気軽に楽しく取り組める遊びの一つですが、お子さんの発達を促す様々な力を育むことが出来ると言われています。
折り紙をするために必要な機能
折り紙を作る作業は単純な動作の様にも思えますが様々な機能が必要です。
まず、折り紙の角や端同士を合わせて折る為には、「手先の巧緻性」や「両手の協調性」「目と手の協応動作」が必要です。
そして、折り紙の作成手順表や見本を真似て折る等の動作では「視空間認知能力」、完成までの工程を理解して折る為には「記憶力(ワーキングメモリ)」等と言った機能が必要です。
発達障害を持つお子さんは不器用さがあったり、空間を捉えるのが難しい場合が多いです。
そのため、角と角を合わせて折るのが難しかったり、手順表を見ると「できない」「先生折って」等と自分で折ることを諦めたりしてしまうお子さんもなかにはいます。
ですが、遊びを通してこのような機能を刺激していくことは生活していくための土台となる能力を育むことへ繋がっています。
折り紙をすることで期待できる効果
- 手先の巧緻性や両手の協調性の向上
折り紙は手先を使い角と角や端とは端を合わせる等細かい動作をし作品を完成させていきます。
それにより手先の巧緻性(器用さ)を育むことが出来ると言われています。
また、キレイに折る為には、一方の手で紙を押さえもう一方の手で折り目をつける等左右の手で違う動きをする等左右の手を巧みに使う必要がありますが、そのような両手の協調性を高めることができると言われています。
このような能力は、ボタンを留める靴ひもを結ぶ等、身支度をする際や、はさみやお箸などの道具を使ったり物を作ったりする際に必要な能力の一つです。
また、手先を動かすことで脳の発達を促すともいわれています。
- 記憶力(ワーキングメモリ)の向上
折り紙を折る為にはまず、完成までどのように折るか順番を覚える必要があります。
そのため記憶力を高めると言われています。
全部は覚えることが難しくても、1つの工程だけでも見本を見てその折り方を記憶して真似て折るということで短期記憶のトレーニングにもつながります。
- 想像力や空間認識能力
折り紙を作る際に、折る順番を考えたり、本や動画で見本通りになるようにどうすればよいか考えて折ることで想像力や空間認識能力を育むことが出来ると言われています。
ものを作る時だけではなく何か行動を起こす時などに手順を考えたり、先起こることを想像してから行動をするということにも繋がると言われています。
- 集中力や注意力の向上
紙を折る際は手先を使い細かな作業を行います。
よく見て細かいところに注意を向けたり、指先に神経を集中させたりすることが必要になります。
そのため注意力や集中力が養われます。
上記の様に折り紙をすることは様々な能力を育むことへと繋がっています。
折り紙を折る時だけではなく、学習や生活をする上で必要となる様々な能力を向上させることが期待できます。
取り組むときにポイント
特性によって折り紙が苦手なお子さんや、作ってみたいけどやっている途中で自分で折るのを諦めてしまうお子さんも中にはいるかと思います。
ですが、お子さんのレベルに合わせて課題を設定することで取り組みやすくなります。
- 出来るところだけ折る
お子さんが理想とする難しいものを最初から自分一人だけで作るのは難しいかもしれませんが、難しいところは大人がおり出来るところだけ折ってもらい、少しずつ自分で出来る回数を増やしていくのも良いかもしれません。
- 興味がある題材を選んで折る
動物や恐竜、虫等好きなものがある場合はそれに関連づいたものにすると興味を抱き取り組みやすいです。
- 折る回数が少なめのものを選ぶ
折り紙は、折る回数が多ければ難易度が高くなりますが、折る回数が少ないものであればハードルが低く取り組みやすいです。
3~5回折って完成するような簡単なものもあります。
1、2回折って出来た三角形や長方形の折り紙を紙に貼りそこに絵を描いて作品を作るのも良いですね。
- 折り紙の大きさを調整する
折り紙は様々な大きさのものが売っています。
小さければ小さいほど細かい作業をする必要がありますが、大きいサイズのものを選ぶことで取り組みやすくなります。
- 取り組みやすい方法で折る手順を確認する(動画・本・実際に折り紙で作った工程表など)
発達障害の特性として空間認知能力が低く形を把握するのが難しいお子さんもいます。
本などの平面上の形を見ても立体的な形を想像することが難しい場合もありますが、その場合はお子さんの特性に合わせてやりやすい方法を提示してあげることで負担感なく取り組めます。
動画を見ながら折ったり、実際の折り紙で作った各工程の見本を並べて工程表を作成したり、折り紙に点線をあらかじめつけたりするのもおすすめです。
まとめ
今回は折り紙についてのお話をしました。
このように折り紙は生活に必要となる能力の土台となる力を育むことが期待できます。
苦手感がある子さんも工夫することで楽しみながら取り組むことが出来ますので一人一人に合ったやり方で実践していきたいですね。
”綺麗”に”上手”にと言うことに固執せず、まずはやってみること、そして「出来た」と言う体験を積み上げながら楽しんで活動できるよう今後も支援して参ります。
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