やってみよう~動作化を通した文章理解~
こんにちは、オレンジスクール藤沢教室の綾部です。
新しい学年に進級して、1カ月。
新学年に慣れてきた頃ではないでしょうか。
動作化
今回は最近学習で取り入れている「動作化」をした、物語文の読み取りについてご紹介させていただきます。
動作化とは、物語の一場面を実際に劇のように演じることで、内容につなげる学習方法です。
小学校の国語の教科書を開いてみてください。
最初の単元はほとんどが、物語文から始まります。(教科書によります。)
柔らかい挿絵で読みやすそう…と大人は思いますが
実際に新学年になり、お子さんが教科書を開くと
「字が小さい」
もしくは
「文字がたくさんある」
と驚きをもつお子さんもいます。
しかし、実際は前学年の教科書と比べると文字の大きさも量も変わらないのです。
【上:1年生(だってだってのおばあさん).下:2年生(ふきのとう)】
「なぜ、文字が小さいと思うのか。なぜ文字がたくさんあると思ってしまうのか。」
様々な要因はありますが
学年が上がったプレッシャーもあるのかもしれません。
学年が上がる=学習が難しくなる
子どもだけではなく、大人でも考えることですよね。
また、小学校2年生の中盤の内容では『分かち書き』がなくなります。
そのため、さらに音読への苦手意識を持ってしまうこともあるのです。
※分かち書きとは、単語ごとの句切れや文節ごとの句切れのことです。
(分かち書きなし:きょうのてんきははれです)
(分かち書きあり:きょうの てんきは はれです。)
そこで、オレンジスクールでは、お子さんに「苦手意識」を持たせないために「動作化」を取り入れ、楽しくわかりやすい物語文の読み取りができるように工夫しています。
教室では2年生の学習『ふきのとう』を扱いました。
お子さんに動作をしてもらうため、体に身につけられるようなものを用意しました。
実際に身に着けたお子さんは、興味を持って学習に取り組みます。
学習中にこのようなことがありました。
ふきのとうの会話文に
『よいしょ、よいしょ。おもたいな。』
という場面があります。
“おもたい”という言葉から、「雪が頭に乗って重かったらどうするかな?」と問いかけます。
すると頭に乗せた雪の冠を手で押しのけようとしました。
しかしその後の文に
「雪の下にあたまを出して、雪をどけようとふんばっているところです。」
とあります。
“あたまを出す”という言葉にひらめいたお子さんは、もう一度動作化に挑戦しました。
今度は頭を上に突き出し、雪をどかそうとしたのです。
これは『手でどける』のではなく『頭で雪をどける』という読み取りができたからこそ行えた、動作化なのではないでしょうか。
さらに、動作化を行うことで『人間と違い、ふきのとうが手を使うことができない。』という深い理解にもつながりました。
一文ごとに隠された作者の想いと、読み取りができている証拠ですね。
子どもは見たり、動いたり、感じたことを言葉によって表すことで記憶します。
さらに、それは繰り返し経験することで定着すると言われています。
したがって、学習の場でも、具体物、絵や写真などの反具体物を用いて
言語とマッチングさせていくことは必要です。
そういう意味では、動作化は効果的であり重要な学習形態と言えるのです。
今後も視覚的に分かりやすい教材で、お子さんと学習に取り組んでいきます。
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