気持ちのコントロール
こんにちは。オレンジスクールピコ東戸塚教室です。
5月も残りわずかですね。一昨日の天気は大荒れでしたが、そんな日でも欠席者0で、全員頑張ってピコにきてくれました。ありがとうございます。
週末にかけて暑い日が続くようですので、水分補給を忘れないようにしましょう。
さて、今回は“気持ちのコントロール”についてお話させていただきます。
ピコに通われているお子さまには、相手の気持ちの理解が難しかったり相手の表情を読み取ることが苦手で、相手が嫌がっていることに気が付けなかったり、距離感が近い子がいらっしゃいます。そういった子は同時に自分の気持ちも自覚しにくいという特性も持ち合わせていることがあります。
負の感情を自分の中で解消することが難しく、人に話すことも難しいため、結果1人でストレスや不安を抱え込んでしまい、一気に爆発させることがあります。癇癪や場合によってはパニックを起こすこともありますので、気持ちが落ち着いているときに本人と話し合うことが必要です。
気持ちのコントロールが難しい理由
- 自分のきもちの理解が難しい
心地のいい感情ではないことはわかりますが、どういう気持ちなのか理解が難しいです。
- 社会性を培う経験が少ない
小さいときからの人との関わり経験の中から様々な感情を知っていきます。1人でマイペースに遊ぶことを好む子は、ものの貸し借りや順番を待つこと、勝ち負けのある遊びなどのルールの中で衝突する機会も少ないため、負の感情の対処の仕方を学べません。
- 対処方法がわからない
怒りや興奮した気持ちをどこに向けたらいいのか、どうしたらいいのか分からず、なかなか気持ちを切り替えられません。
- 衝動的に行動してしまう
衝動性が強いお子さんは、怒りを感じた時に自分で抑えることができず、突発的に感情を爆発させてしまいます。
支援
- 気持ちの理解
どんなきもちなのか?それはだれに対するきもちなのか?怒りや不安、悔しさなどの負の感情に気づき、怒っている際にはどのくらい怒っているのかを知ることが大切です。
気持ちを汲み取り代弁して、その気持ちにその子自信が気づけるよう工夫していきます。
また、怒りバロメーターを使い、少しでも体に力が入る感覚や頭に血が上るような感覚があればその都度、矢印を使って気持ちを示すよう促しどんなきもちなのか、なんでそうなったのかを言葉で説明する力を身に着けるため繰り返し行っています。
- どのような状況に弱いのか理解する
癇癪やパニックを起こした際に、どのような状況であったかや考えられる原因などを記録に残し分析をすることで、パターンが見えてくることがあります。感覚過敏の傾向がある子であれば、なんらかの出来事ではなく、感覚(音・光・匂い・雰囲気・場所など)からくる可能性もあります。
パターンを理解することで、そういった状況を避けるなり対処の方法を考えることができます。
- 対処方法を知る
・場所を変える(静かな暗い部屋に移動するなど)
・1~100まで数える
・深呼吸、マインドフルネス
・毛布に包まる、柔らかいものを抱きしめる
・スヌーズレンのような感覚的刺激をいれる
・音楽聞く・動画をみる
・引きずっている気持ちを文字にして書きだす。
・からだを動かして汗をかく
・寝る
など選択肢や提案をします。
- 実践
短時間で勝ち負けのあるゲーム、例えばかるたなどの「とった・とられた」があるゲームを早いペースで繰り返し進めていき、負けても悔しさや怒りがこみあげ沸点に到達する前に次のゲームをスタートさせます。「仕方ない」と気持ちに折り合いをつけることや、実際に感情をコントロールする練習をします。
パニックにならないことが一番なので、気持ちが少し曇り始めた時には、指導員に報告し、一緒に何をしたらリラックスした気持ちになるのか相談しながら、横になってみたり深呼吸をしてみます。
ひとりひとり感じ方が違います。何がその子に合ったリラックスできる方法なのか、様々な方法を提案し、場所や行動を変えて気持ちが整う方法を一緒に考えていきます。
また、時間の概念を理解していない子であれば、フラッシュバックやタイムスリップ現象がおこっている可能性も考えられます。直前の出来事ではなく、以前のできごとを引きずっていて、過去にその場で解決できていないことで、似たような状況にさらされたときにそのこと思い出すこともあります。
本人の中では“納得いかないことが残っているためなかなか切り替えられない”そんな自分の気持ちを知り、周りの人に言葉にして伝えることができるようになれば、周りの理解も得られ、もっと生活がしやすくなるかもしれません。
ピコでは気持ちを落ち着かせるための対処法を一緒に考えていくお手伝いをします。
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