拗音「ゃ・ゅ・ょ」・促音「っ」の習得~話せるけど書けない子の理解~
皆様は特殊音節(とくしゅおんせつ)という言葉を耳にしたことはございますか。
特殊音節(とくしゅおんせつ)とは我々が日常の中で使っている言葉に含まれており、拗音(ようおん)や促音(そくおん)といったものがございます。
簡単に特殊音節の種類をご説明させていただきます。
拗音
拗音(ようおん)とは「がくしゅう」「べんきょう」「りょういく」といった、小さい「ゃ・ゅ・ょ」を含む、1音節が仮名2文字で表される音のことです。
促音
促音(そくおん)とは「あさって」「がっこう」「しっかり」のような、小さい「っ」を含んだ音のことを言い、つまる音とも言われます。
撥音
撥音(はつおん)とは「いちねんせい」「さんすう」「じてん」等の「ん」を含んだ音のことを言い、はねる音とも言われます。
長音
長音(ちょうおん)とは「テープ」「ボール」といった母音を引き伸ばす音のことです。
そんな大人が何気なく日常的に使っている言葉ですが、お子様の中には特殊音節の習得が難しく、高学年になっても苦手なお子様がいらっしゃいます。
今回は特殊音節の中でも、特に苦手といったお声を耳にする拗音と促音について、お話をしていきたいと思います。
つまづく理由
ひらがなやカタカナといった50音はスムーズに覚えることができたお子様でも、拗音や促音の定着にお時間を要する場合がございます。
これは50音の場合「1文字=1音」なのに対し、
拗音「きょ」の場合は2文字で1音
促音「きって」は音が無いのに1文字
となり、「1文字=1音」という決まりに当てはまらず、文字数と音が一致していないことが定着しにくい理由となっております。
学習方法
習得が難しいお子様には文字の音と文字数を意識していただくと良いでしょう。
それぞれ文字数をただ数えるだけでなく、単語を言いながら音に合わせて、手を叩き、リズムをとることで、音に意識を向けやすくなります。
拗音
拗音の場合は「べんきょう」といった拗音を含む単語を声に出しながら、手拍子を行います。
「べ・ん・き・よ・う」と5回手を叩くところから始めて、次は「べ・ん・きょ・う」と4回手を叩いて、文字数は2つになりますが音は1つだということを、耳と体を使って、身につけていきます。
促音
促音の場合、例えば「がっこう」と声に出しながら、発音する箇所は手を叩き、「っ」の部分はで間をあけ、更に「っ」の前の音は強調すると、より分かりやすくなります。
最初は出来るだけ短い単語からスタートし、拗音や促音など複数の特殊音節が入っていない単語から学ぶのがお勧めです。
次に、音が意識できてきたら、拗音や促音を含んだ単語を声に出しながら、単語を書いてみましょう。
この時、マス目がある用紙が好ましく、視覚的にも1字1字意識がしやすく、理解がスムーズになります。
楽しく覚えるには
机に向かって学習する方法だけでなく、楽しく学んでいく方法もご紹介させていただきます。
ゲーム
ゲームや遊びの中で学ぶことができれば、学習という意識が軽減され、積極的に取り組むことができます。
拗音を含んだ単語だけを集めた絵カードが発売されており、イラストと文字を一致させ、カルタや神経衰弱の様に、遊びながら学んでいく方法がございます。
こちらは周りの人と競いながら、自然と拗音の特徴を覚えることができます。
興味のあるジャンルから学ぶ
お子様の好きな漫画やアニメのキャラクターの名前や電車など、興味のある言葉から学んでいくと、聞き慣れている言葉も多いため、理解や吸収も早くなります。
また、間違えてしまった時や、つまづいてしまった時にも、間違いを前向きに受け止めやすいです。
最後に
特殊音節が苦手なお子様は習得するのにお時間を要するかと思いますが、しっかりと見つけていくことで、日々の学習での苦手感の軽減につながってまいります。
オレンジスクールでは、お子様達の苦手なことや得意なことに合わせて、今後も寄り添った支援を行ってまいります。
お子様のこだわり、学習遅滞、不登校、多動、注意散漫、音に敏感、コミュニケーション等に関することで、お悩みや不安なことがございましたら、お気軽にご相談ください。
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