今知っておこう、熱中症の怖さ!
連日猛暑日が続いており、日々最高気温更新の話や暑さによる事故などがニュースで取り上げられています。
小中高学校では夏休みも始まり、部活やお出かけなど外に出ることも増えると思いますので今回は熱中症の怖さなどについてお話ししていこうと思います。
熱中症は甘く見ると危険
熱中症での死傷者数の例年平均は約1000人ということをご存じですか?
今年もつい先日7/18に、ある小学校で1年生の児童が熱中症により亡くなってしまうというニュースがありました。
以下にそのときの状況を簡単にまとめたものがあります。
- 事故が起きたのは17日午前。
- 虫捕りの校外学習のため、約1キロ離れた和合公園へ歩く。
- 気温は32度だった。
- 約20分の道のりを歩き続けた。
- 公園は日陰が少なく、市内の気温は午前11時には33・4度まで上昇。最高35度以上が予想される「高温注意情報」が出されていることは学校も把握していた。
- 公園で30分ほど虫捕りや遊具遊び。
- 男児は複数回「疲れた」と訴えている。
- 教室にエアコンはなく、天井の扇風機4台を回すが、室温は37度に上っていた。
- 教室で男児をは唇がみるみる紫色になり、午前11時50分ごろ意識を失った。
- まもなく病院に運ばれたが、午後0時56分に死亡が確認された。
- 男児のほか、女児3人が不調を訴え、1人は午後になって嘔吐(おうと)している。
ほかにも調べてみると
「道中水分補給はしていなかった。」
「学校に戻った後もすぐに教室や日陰に入らず、しばらく校庭で待機していた。」
など「高温注意情報」が出ている中で、長時間も炎天下にいたことが分かります。
このように長時間、炎天下の外で過ごすことによって熱中症による命の危険が高まるのです。
このニュースだけでなく、毎年何人もの方が熱中症により命の危機にさらされている今こそ、改めて熱中症の危険性を知りしっかりと予防対策をしていかなければならないと思うのです。
まずは知ろう!熱中症の主な症状とサイン
- めまいや顔のほてり
めまいや立ちくらみ、顔がほてるなどの症状が出たら、熱中症のサイン。
一時的に意識が遠のいたり、腹痛などの症状が出る場合もある。 - 筋肉痛や筋肉のけいれん
「こむら返り」と呼ばれる、手足の筋肉がつるなどの症状が出る場合がある。
筋肉がピクピクと痙攣を起こしたり、硬くなることもありまる。 - 体のだるさや吐き気
体がぐったりし、力が入らない。吐き気やおう吐、頭痛などを伴う場合もある。 - 汗のかきかたがおかしい
拭いても汗が止まらない、もしくはまったく汗をかいていないなど、汗のかきかたに異常がある場合には、熱中症にかかっている危険性がある。
体温が高い、皮膚の異常
体温が高くて皮膚を触るととても熱い、皮膚が赤く乾いているなどの症状も熱中症のサイン。 - 参照 一般財団法人日本気象協会
これらのサインや症状が見られたら熱中症の恐れがあります。
症状が悪化する前に、もしくは症状が出ないような予防・対策をしていきましょう。
熱中症に有効な予防策・対応策は?
熱中症は、暑い環境に長時間さらされることにより発症します。特に夏の猛暑日は、湿度も高く体からの汗の蒸発が妨げられ、体温が上昇しやすく熱中症になりやすいので注意が必要です。
特に暑さで徐々に体力が低下したときには室内でも熱中症になることがありますので、上手にエアコンを使って 熱中症などにならないように注意が必要です。
- 暑さを避ける
気候や気温をいつも気に掛けるようにし出来る限り、日中の炎天下に長時間いないようにする。
温度や湿度が高いと体からの汗の蒸発が妨げられ、体温が上昇しやすくなってしまう為、できるだけ風通しのよい服装を工夫する。
暑さを感じたら無理をせずに涼しい場所に移動する、冷房をつけ部屋を涼しくするなどして暑さを避ける。 - こまめに水分を補給
のどが渇く前に水分を補給する。
汗には塩分が含まれているので、大量の汗をかいた時には、水分とともに塩分も補給する必要がある。
水やお茶だけでなく、スポーツドリンクなど塩分やミネラルを含んだ飲み物で失われた成分の補給は必要です。
実際に炎天下でスポーツをしていた人が、水しか取らず倒れてしまうという話はよく耳にします。
また子どもは暑さやのどの渇きを感じにくい傾向があります。こまめな水分補給が必要です。特に夏の夜は、寝る前にも水分補給を忘れずに!
熱中症かもと思ったら!応急処置でたいせつな4つのポイント
- 1.炎天下を避ける
涼しい場所へ移動する
屋外で、近くにそのような場所がない場合には、風通りのよい日かげに移動し安静にする。 - 2.体の熱を逃がす
衣服を脱がし、体を冷やして体温を下げる。
衣服をゆるめて、体の熱を放出させる。
氷枕や保冷剤で両側の首筋やわき、足の付け根などを冷やす。 - 3.水だけでは足りない
塩分や水分を補給する。
できれば水分と塩分を同時に補給できる、スポーツドリンクなどが良い。
おう吐の症状が出ていたり意識がない場合は、誤って水分が気道に入る危険性があるので、むりやり水分を飲ませることはしない。 - 4.それでも体調が回復しないとき
迷わず医療機関へ行く。
熱中症は、めまい、頭痛、吐き気、倦怠感などの症状から、酷くなると意識を失い、命が危険なこともある。
暑さと共に体に少しでも異常を感じたら、早めに涼しいところに避難し、運動等を避け安静にして医療機関に相談することも大切です。
いかがでしたでしょうか?熱中症の怖さ、対策は参考になったでしょうか?
まだまだ夏は長く、気温もさらに高くなっていくことと思います。
特に子どもの方が体温調節なども苦手な為、身近にいる大人がしっかりと見守り、予防していく必要があります。
熱中症に十分に気を付けていき、夏を楽しく健康に過ごしていきたいですね。