発語を出すには~要因別対応法~
発語の適齢期になっても、発語が出ない・発語が遅い・喋り言葉が幼いなどのお悩みはないですか?
具体的には、2歳児になってもハッキリとした発語がない、クーイングから進まない、喃語の状態が長く続いているなどです。
今回は、発語を促すための心身の発達や成長、当教室で実施している内容についてお話をします。
言葉が話せるようになるための心身の発達・成長
始めに、言葉が話せるようになるためには、以下の項目が条件となります。
- 耳で聴いて理解する力
- 知的発達や記憶力
- 口や舌など、口の周りの筋肉の発達
- 人とやりとりする力
発語が出るには、起因なっていることへアプローチをかけていく必要があります。
まず、どういった項目にお子様の状況が当てはまるのかを考えてみましょう。
耳で聴いて理解する力
話しかけても、反応が薄かったり、行動が伴わないなどが多く見られると、耳で聴いて理解する力が弱い可能性があります。
耳から入ってきた音を言葉として理解する能力は生まれつきのものではありません。
なので、生まれた当初は、初めての世界で、初めての物にばかり触れて、大人から伝えられた音を頼りに物と名前を一致させています。動作も同様です。
それがどんどん積み重なっていくことで、「コップ、取って」という音が、言葉として耳に入り、”コップを手に持って相手に渡す行為を意味する”ものだと脳が認識していきます。
そういった耳で聴いた音を言葉として理解する力がなければ、自分で声を出す際にどの音でなにを伝えたら良いのかが分からず発語に遅れが出る可能性があります。
当教室では、インリアルアプローチという関わり方を使用して、耳で聴いて理解する力を伸ばしています。
過去の投稿にインリアルアプローチについて記事があります!自然に出来ていることも、意識できるポイントもぜひ確認してみてください!
知的発達や記憶力
知的発達速度は人それぞれ異なります。環境や発達状況によっては知的な発達に遅れが見られ、言語を獲得するのに時間を要することがあります。
記憶力も人それぞれ異なる能力です。伝えられた言葉や意味合いを記憶し、自分のものとして取り入れるのに時間を要するお子様もいらっしゃいます。
また、知的発達の遅れがある自閉症スペクトラムや、ワーキングメモリと呼ばれる記憶力が非常に低い状態にあるADHDなどの発達障害がある場合は、比較的言葉の発達が遅れるケースがあります。
ただ、ここで伝えたいのは、発語が遅い=発達障害ではないということです。発語のタイミングは人それぞれ違い、単純に発語が速いか遅いかだけの世界もあるということです。
口や舌など、口周りの筋肉の発達
口を「あ」の形にしたり「い」「う」の形にしたりすること、発語を出すうえで、とても大事な運動になってきます。
また、より重要なのが、舌の動きです。
以下の項目にいくつか当てはまるお子様は、口周り・舌の筋肉が未発達の可能性があります。
- よだれが多い
- かたいものを食べられない
- 食事に時間がかかる
- うまくストローを使えない
- 頬を膨らませられない
- 飴をすぐ噛んでしまう
これらに該当していて、発語が遅れている場合には、口や舌などを積極的に動かせる運動を行うと良いとされています。
例えば、当教室では.、口形摸倣といって、お子様に口の形を真似してもらったり、ベロを出すのを真似してもらったりしながらお口を使って遊んだりします。
少しでも発語があれば、褒めて、受容して、また発語が出やすい環境を作って…の繰り返しをしています。
お家で出来ることとしては、棒キャンディなどをなめさせたり、徐々に固いものを食べさせたりなどの工夫が出来ますね。
人とやり取りする力
子供は人との関わりの中で言葉を習得していくと言われています。
話せるようになるのも、人との関わりを経て、会話の方法を知っていくからです。
しかしながら、人への興味が低いお子様の場合には、人とのやり取りが減り、会話の方法を知らないままになり、結果として発語が遅れてしまうことがあります。
特に、自閉症スペクトラムなどの発達障害があると、周囲の人や物への興味が低かったり、興味が限定的になったりすることで、コミュニケーションを取る機会が必然的に減り、言葉の遅れに繋がります。
当教室では、そういったお子さまに対して”順番”や”協力”という活動を経て、”相手”の存在を認識することを導入として入れています。
徐々に言葉が出来た際には、”ねえねえ”や”ちょうだい”といったやり取りを交わす活動を取り入れていき、相手とのやり取りの方法を学んでいきます。
2~3歳になっても発語がない場合は、発達障害の可能性も視野に入れ、発達障害に関する相談機関で相談することをご検討ください。
まとめ
発語が出るタイミングは個人個人変わってきます。
また、今まで言葉が出ていたのにいきなり出なくなったりなどのケースもよく見られます。
ですが、子供は日々成長をしていきます。日々学んでもいます。
様々な要因のなかで、発語に対する悩みは生まれていきますが、大切なのは、何よりも周りの大人がお子様に対して積極的に関わりを持ち、言葉を出せる安心できる場所を作って関わっていくことなのではないでしょうか。
当教室では、お子様の気持ちや成長速度に合わせた支援を行い、スモールステップで楽しく療育を展開しています。
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児童発達支援 オレンジスクールピコ 溝ノ口教室
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高津区(久本・坂戸・末長・北見方・諏訪・溝口・下作延)・宮前区・中原区・多摩区 「知能×社会生活能力」の発達支援により、入学・就学前の準備にむけて、子どもが苦手としている能力の成長を促す発達支援を提供いたします。