スクールソーシャルワーカーとスクールカウンセラーって何が違うんですか?

スクールソーシャルワーカーって?
スクールソーシャルワーカーはSSWerと略されます。スクールソーシャルワーカーは子どもと家庭・学校を取り巻く課題について、社会正義、人権、多様性の尊重といった理念に基づき、教育や学校の領域におけるソーシャルワーク実践になります。SSWerの目的は、子どもが等しく教育を受ける権利や機会を保障することであり、児童の権利に関する条約第28条にも規定されている内容になります。なお同条約には、「生きる権利」「育つ権利」「守られる権利」「参加する権利」の四つの柱があり、子どもの最善の利益の考慮を提唱しています。これらは、スクールソーシャルワークにおいてベースとなる重要な考え方です。また、第29条には教育が目指すこととして、子どもの能力を最大限に発達させることなどが明記されています。教育基本法、学校教育法の規定も同条約に準拠しています。スクールソーシャルワーは、教育の保障に加えて、「子どもの最善の利益」のため、その能力を最大限に発揮できる教育環境(地域や学校)を創ることにあります。子どもたち一人ひとりの生活の質(QOL)を高め、ウェルビーイング(well-being)を推進することとなります。

スクールソーシャルワーク(SSW)の対象範囲は?
SSWの支援対象範囲は、学校に所属するおおむね6~18歳(大学生を含める場合は 22歳)までの、福祉的支援を必要とする子どもと保護者、学校を含む関係者です(地域によっては、就学前の児童も対象となる場合があります)。SSWは、子どもや保護者、教員への直接支援や環境調整、学校の相談体制づくりと地域資源の活用、制度・社会づくりと幅広く、包括的な視点と専門的な技術が不可欠です。
- 「配置型」特定の学校に配属される
- 「派遣型」教育委員会や教育事務所などに配置され、派遣要請を受けて訪問する
- 「拠点校型」特定の学校に配置され、かつ校区となる近隣のエリアにある学校を含めて巡回する

スクールカウンセラー(SC)とスクールソーシャルワーカー(SSWer)の役割
| スクールカウンセラー(SC) | スクールソーシャルワーカー(SSWer) | |
|---|---|---|
| 人材 | 児童生徒の臨床心理に関して高度に専門的な知識・経験を有する者 | 教育分野に関する知識に加えて、社会福祉等の専門的な知識や経験を有する者 |
| 主な資格 | 公認心理師、臨床心理士、精神科医等 | 社会福祉士、精神保健福祉士等 |
| 内容 | カウンセリング | ソーシャルワーク |
| 配置 | 学校、教育委員会等 | 学校、教育委員会等 |
| 主な職務内容 | ①児童生徒へのカウンセリング ②児童生徒への対応に関し、保護者・教職員への助言 ③事件・事故等の緊急対応における児童生徒の心のケア ④教職員等に対する児童生徒へのカウンセリングに関する研修活動 ⑤子どもの心理的問題への予防 | ①家庭環境や地域ボランティア団体への働きかけ ②個別ケースにおける福祉等の関係機関との連携・調整 ③要保護児童対策地域協議会や市町村の福祉相談体制の協働 ④教職員等への福祉制度の仕組みや活動等に関する研修活動 |
近年の社会情勢により、子ども家庭・学校を取り巻く課題の多くはますます深刻化・多様化しています。不登校の背景にいじめがあったり、暴力や非行のケースに生活困窮が関係しているなど、子ども・保護者双方が複合的要因を抱え、それが複雑化していることもめずらしくありません。SSWer にはそうした事象への理解と、状況を的確に把握し支援を組み立てる力量が求められています。
