順番への意識を持つには?
みなさんこんにちは、オレンジスクール藤沢教室です。
今回のブログでは日常生活に欠かせないスキルの一つである『順番を守る』行動の獲得に向けて、藤沢教室が行っている事や、周りの人ができる事についてお話させていただきます!
順番への意識が持ちにくい背景
放課後等デイサービスを利用されるお子さんの中には、集団活動の場面で順番を守ることができず、トラブルを引き起こしてしまう人もいます。
ただ待てばいいだけ、周りに合わせるだけ、そう感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、お子さんが順番を守ることができない背景には、様々な問題や困難があることも少なくありません。
お子さんが順番を守ることができない背景にはどのような問題があるのか、いくつかご紹介させていただきます。
順番を守る理由がわからない
お子さんが順番を守ることができないとき、考えられる原因として順番を守るべき理由を理解していないことがあります。
私たちは何故順番を守るのか、言葉にしていくといくつかの理由が挙がってくるかと思います。
- 他の人も自分と同じように、順番を待った先の物事を楽しみにしているから
- 先にその場に来て待っている人が優先されるから
- 順番を無視すると、周りが不快な思いをするから
- 喧嘩などのトラブルに繋がる可能性があるから
- 決まり(順番)に従うことで、自分も周りも気持ちよく過ごすことができるから など
このように、順番を待つ理由は様々ですが、多くの理由に共通している点として、『周りの人がどう考えていて、どのような思いで順番を待っているのか』という視点を自分の中に持っていることが挙げられます。
順番を守ることができないお子さんの中には、周りの人がどのような思いでその行動をとっているのか、理解できていないままになっている人も少なくありません。
周りの人や物事に興味がない
お子さんの中には、自分の好きや興味関心のあることにははっきりと強い意識を向けることができる一方で、興味関心の薄い物事には意識を向けることが難しいという人もいます。
そのような場合、先ほど挙げた順番を待つ理由が分からないという要因とは異なり、そもそも順番を待っている人がいることを認識できていない場合があります。
意図的に周りを無視して自分の利益を得ようとしているわけではないため、トラブルになってから順番待ちをしている人がいることに気が付いたという流れになってしまうこともあります。
周りの方ができること
順番を守ることが難しいお子さんに対してどのような関わりかけができるのか、いくつかご説明させていただきます。
他者から自分の行動がどのように見られているのか考える機会を作る
順番を守る理由が分からないお子さんに対してできる事として、「自分がされたらどう思うか」を考える機会を設けるというものがあります。
「〇〇さんが並んでいるところに、いきなり『私も欲しいから』と横入りしてくる人がいたら、どんな気持ちになると思う?」など、感情を言語化することができる問いかけは、周りの人も同じ気持ちになるかもしれないと考えるきっかけに繋がることがあります。
また、問いかけではなく、実際の場面を想定したやり取りを見せ、考えてもらうという方法もあります。
順番を守っている人、順番を守らない人、それによる感情の動きを分かりやすい演技を通して観察してもらい、自分の立ち振る舞いを客観視することで自身の行動が周りからどう見られているのか考えるきっかけになるかもしれません。
順番を守る理由が分からないという問題がある場合、こうした関りを通して『他者視点の獲得』を促すことで順番を守ることができるようになる、または順番を意識するきっかけになることがあります。
周囲の確認や列を見つけて並ぶといった行動を習慣づける
周りの人や物事に興味がなく、結果として順番を守ることができないお子さんの場合、事前に適切な動き方を伝える、周囲の確認などの行動を習慣づけるという対応が効果を発揮することがあります。
・「他にも順番を待っている人がいて、列があるからそこに並ぼうね」
・「欲しいものを見つけたら、一回周りを見て、他に待っている人がいないか確認しよう」
など、どのように動くべきか行動を事前に明確にしたり、周りを確認することを習慣づけることによって、順番を待てるようになるだけではなく対人トラブルを少なくすることにも繋がっていくことが期待できます。
一方で、三日坊主という言葉があるように、行動はすぐに習慣として身につくわけではありません。
家族と一緒に行列や順番待ちをしている人たちを見てみて、みんなが何をしているのか考えてみるところからはじめ、次は一緒に列に並んで順番を待ってみるなど、小さな目標を立てながらゆっくりと大きな目標の達成(順番を守ることができる)に向かって進んでいくという意識が大切になります。
まとめ
順番を守ることが難しいお子さんの中には、自身がトラブルを起こしてしまうことに対して申し訳なさや罪悪感を抱き、集団での関わりを持つ場から離れたり自ら一人になろうとする人もいます。
順番を守れるようになることは、お子さん自身の「今日はトラブルなく、気持ちよく過ごせた」という自信に繋がっていき、集団の中で活動することへの抵抗感の低減にも繋がっていきます。
オレンジスクール藤沢教室も、お子さんが自信をもって集団の中で生活するためのスキルを身に着けるお手伝いを今後も続けていきたいと思います。
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※放課後等デイサービスは、「放デイ」「放課後デイ」「放課後デイサービス」と略して呼ばれています。
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