ストレスと心・体の反応について
みなさんこんにちは、オレンジスクール藤沢教室です。
夏休みも中盤に入り、新学期のことを考えることも増えてきたかと思います。
お子さんにとっては学校が無い分、したいことをたくさんしてみたり、行きたいところに足をのばしてみたり、学校がある期間とはまた違った楽しみが沢山あるのではないでしょうか。
一方で、夏休みの後に避けては通れないのが9月からの環境の変化です。
約一か月行っていなかった学校に毎日登校するようになり、授業を受け、交流を持つ相手も一気に増えていきます。
久しぶりに会う友達とどんな話をしよう、何の遊びをしようと考えるのが楽しい人もいれば、実はそれが負担となり、情緒や体調を崩してしまうお子さんも少なくありません。
そこで今回は、環境の変化がお子さんに与える影響や、周りの人ができることについてお話していきます。
環境の変化と適応障害
環境の変化がお子さんにとって大きなストレスであった場合、考えられる反応の1つとして『適応障害』というものがあります。
適応障害とは、環境の変化や人間関係のトラブルなど、ストレスが生じる場面に適応できずに、情緒の乱れや身体症状などが生じている状態を指します。
具体的な症状の例として以下のような症状が挙げられます。
- なんとなく気分が晴れない、憂鬱な気分が続く
- 不安やもやもやが消えない
- 急に涙が出て止まらない
- イライラとした感情が続いている
- 眠れない/眠りすぎてしまう
- 食欲がわかない
- 登校/登園を拒否する など
このほかにも集中力が低下するなど人によって反応は様々ですが、共通している点として、『ストレスの要因に不釣り合いな程の強い苦痛を感じている』というものがあります。
ちょっと面倒くさいけど学校に行く、程度であればストレスの要因と苦痛が釣り合っていると言えるかもしれませんが、日常生活に支障をきたしているのであれば釣り合っているとは言えません。
先に述べた症状が出ていた場合、お子さんは環境の変化に適応することに負担を感じているのかもしれません。
周りの方ができること
実際に適応障害やそれが疑われるお子さんに対して、ご家族や周りの方ができることについていくつかお話させていただきます。
①励ましの言葉は極力言わないようにする
適応障害になりやすいお子さんは、環境の変化に対して「頑張って対応しなきゃ」「そのために努力をしなきゃ」と考えて行動するなど、真面目な方が多い傾向にあります。
これまでも、そして今現在も必死に頑張っている人に対して、「頑張れ」などの励ましの言葉は、今の頑張りを認めてくれないという感覚に繋がってしまう可能性があります。
ご家族や周りの人と特別なことはせずいつも通りに過ごすことが、お子さんにとって安心できる、心を休ませることができる環境づくりに繋がっていきます。
②本人の気持ちに対して理解を示す
適応障害に限らず、精神疾患による不安や情緒、体調の不安定さは自分一人の力ではコントロールすることができません。
また、お子さんが感じている辛さは周りからすると完全には理解できず、本人も「自分にしかわからない」「言っても伝わらない」と感じていることが少なくありません。
語られた言葉に対して「~なんじゃない?」と新しい視点や価値観を返してみたり、「それは違うと思うよ」と否定するのではなく、まずは「~が辛いんだね」「それは苦しいね」など、相手の話を受け止め、共感することがお子さんにとって安心できる関係作りに繋がっていきます。
③できる範囲でサポートし、無理せずに専門機関を頼る
ご家族や周りの人のサポートの重要性はもちろんですが、一方でサポートをする人たちにも生活があります。
献身的にサポートをし続けていく中で、心が疲弊してしまったり、体調を崩してしまうこともあるかもしれません。
お子さんの心と体の回復はまっすぐな道筋をたどっていくのではなく、途中で休憩をしたり、寄り道をしながらゆっくりと進んでいきます。
家庭内や周りの友人関係が上手くいかなくなってしまう前に、適切な機関を頼ることも大切な支援の一つになります。
利用できる専門機関
ご家族や周りの人ができる事についてお話した際、無理をせず、専門機関を頼る重要性について触れましたが、具体的にはどのような機関があるのでしょうか。
いくつかご紹介させていただきます。
・精神保健福祉センター
精神保健福祉センターは各都道府県・政令指定都市に必ず設置されています。
心の病気に関する相談や、医療機関や支援機関についての情報提供まで幅広く行っています。
精神保健福祉センターは電話相談も受け付けています。お子さんが心の不調を抱えている様子だけれど、どこに相談すればいいのかわからない、そんなときは一度連絡をしてみてもいいかもしれません。
・心療内科
心療内科とは、主に「心の不調からくる身体症状」に対して専門的な治療を行う機関です。
よく同じ枠組みで精神科という言葉を聞くことも少なくないかと思います。
精神科が心の病気そのものの治療を行うのに対して、心療内科では下痢や腹痛、嘔吐などの身体的な不調の背景に心理的なきっかけやストレスがある場合にその治療を行います。
体調が悪く、身体検査を受けたけれども異常が見られなかった、そのような場合は心療内科へ相談することによって症状の改善に繋がるかもしれません。
・精神科/児童精神科
精神科とは、様々な精神疾患や心の不調を専門にした医療機関です。
児童精神科では主に小学生から中学生までのお子さんを対象に診察、診断を行っており、お子さんの状態に合わせた治療の提案や提供が行われています。
今回紹介させていただいた適応障害を含め、精神疾患かどうかを調べるには医師の診断が不可欠です。
治療の必要があると判断されれば、様々なサービスの情報提供やその他の機関への紹介も受けることができるようになります。
また、先に紹介させていただいた精神保健福祉センター、心療内科と同様に、サポートを行う家族や周りの人の負担を低減させてくれるという効果も期待できます。
まとめ
学校に行きたくてもいけない、そんなお子さんの中には、過度に周りに合わせようと無理をしたり「頑張らなきゃ」と自分の限界を超えて努力をしてしまい、心が疲弊してしまった人もいます。
適切な対応を取ることは、心のエネルギーの回復を早めるだけではなく、お子さんそれぞれが「自分なりの頑張り方」を見つけるきっかけにもなるかもしれません。
オレンジスクール藤沢教室も、お子さんが安心して過ごすことができる環境を作っていくと同時に、一人一人に合った頑張り方を見つけるお手伝いをしていきたいと思います。
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