こんにちは、オレンジスクール東戸塚第３教室です。

本日は、「感想を書く」ということについてお話します。

「あなたの感想を書きましょう」

「うちの子、感想を書くことが苦手なんです」「説明は上手なんだけど…」といったお悩みを多く聞きます。

「おもしろかった」「むずかしかった」…それも感想ではあるのですが、読んだ時に状況や内容の追体験ができるかと言われれば、NOです。本当はもっと具体的に書いてほしい…もっと情景がイメージできるような、自分に投影するような感想を書けたら…などなど、読む側としては色々な思いが生まれてきますよね。

感想の意味を調べると「ある物事に対して心に生じた、まとまりのある感じや考え」とあります。

物事に対して生じた漠然とした感情や感覚を自覚するのが「感想」ですが、それを「言葉にして（その状況をあらわすのに最も適切な言葉はなにか？）」、「文字にまとめて（書くのが疲れる、苦手という子も…）」、「文章にする（書き出しは？順序は？句読点は？段落は？）」、何段階もの工程が必要な作業が「感想文」です。こうして挙げてみると、なかなか大変なものであることがわかります。

「あなたの感想を書きましょう」といわれても、思いつかないし、時間制限もあるし、周りはどんどん提出していて焦るし、とりあえずこれでいいや！そんな状況が目に浮かびます（過去の自分にも、何度もそんなことがありました…）。

「興味のあること」が最も感想が書きやすいのですが、学校で常に興味のあることと出会えるかというと、そうではありませんから…。

「楽しかった」「難しかった」→？

上手に感想を書くためには機会と慣れ、そしてコツが必要です。しかし、とりあえず目の前の感想欄を埋めるためには、具体的な手段やテンプレートを教えてあげることが必要です。その手立てとして、「具体的にするための物体や数字（素材）」「形容詞の内容を、いかに形容詞を使わずにあらわすか？」がカギとなります。

では、「オレンジスクールで友達と遊んだ。楽しかった」という文を飾り付けてみましょう。

【具体的に「数字」を使う】

　「オレンジスクールで、３人の友達と遊んだ。楽しかった」

【具体的に「物体」を書きだす】

　「オレンジスクールで、３人の友達とトランプで遊んだ。楽しかった」

【具体的に「物事」を書きだす】

「オレンジスクールで、３人の友達とトランプでスピード対決をして遊んだ。楽しかった」

次に、「”たのしい”という形容詞の代わりになる表現」をさがします。

「楽しそうな人」を思い浮かべましょう（子供に考えてもらう場合はイラストがあると良いです）。特徴は？

　〇笑顔　〇にこにこしている　〇盛り上がっている　〇テンションが高い　etc…

【形容詞を、別の言葉で表現する】

「オレンジスクールで、３人の友達とトランプでスピード対決をして遊んだ。笑って、盛り上がった。」

最後に…【少しだけおおげさにする】

　「オレンジスクールで、３人の友達とトランプでスピード対決をして遊んだ。早すぎて皆が大笑いして、とても盛り上がった。」

いかがでしょう。「楽しい」と書かなくても「楽しさ」を感じさせます。最初よりはおしゃれになったのではないでしょうか。

オレンジスクールでは過去に紹介したオリジナルの作文教材をはじめとし、言い換え表現や説明作文など、言葉や文のパターンを広げていく語彙力強化のトレーニング教材を導入しています。お子様自身が書きだした言葉について、指導員と一緒に振り返りを行いながら、より伝わりやすくするにはどうしたら良いかを考えています。

大人もトライ！感想文

大人になって、感想を書く機会というのは、学生時代に比べてかなり少なくなったのはないでしょうか。

「具体的かつ短い感想を」「３分で書く」等、学生時代を思い出しながらルールを設けてみましょう。

今一度感想文にチャレンジしてみると、子供が悩んでいることが見えてくるかもしれません。

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