困りごとへの環境調整アプローチについて
集団行動がうまくいかない
話すことが苦手
書くことが苦手
などなど困りごとがあるお子さまもいらっしゃると思います。
そのような困りごとに対して、お子さま自身ではなく環境にアプローチをし、困りごとを起きにくくすることを「環境調整」と言います。
オレンジスクールピコ東戸塚教室で実施していることも紹介しつつ「環境調整」についてお話したいと思います。
環境調整とは…
環境調整とは、以下の4つの環境を調整することです。
- 人的環境:指導員など人との関わり
- 物的環境:お子さまが使う教材など
- 空間的環境:お子さまが過ごす場所や部屋
- 時間的環境:時間の見通しや活動の進め方
人との関わり、体験・経験、空間、時間を工夫しながら支援を行なうことが環境調整では必要です。
それぞれのお子さまに合う環境調整を模索しながら支援を行なっています。
ピコでの取り組み紹介
それでは、実際にオレンジスクールピコ東戸塚教室で実施している環境調整を何点かご紹介したいと思います。
☆待つ場所にテープを貼る、椅子を用意する(空間的環境)
一斉活動では、広いお部屋で体を動かす活動をすることもあります。
指導員が活動の説明をしている際に、立ち歩いてしまうお子さまもいらっしゃいます。
テープで待つ場所を示したり、椅子を用意して座ってもらったりすることで、どこで待つのかを明確にしています。
☆肯定的に歩き回る時間を作る(時間的環境)
ずっと座っていることがまだ難しいお子さまもいらっしゃると思います。
シールの台紙や両面テープなど、プリントに取り組んでいる際に出たゴミを捨てに行く時間を設けることで、肯定的に歩くことのできる時間を設けることもあります。
☆選択肢を文字やイラストで用意する(物的環境)
ご自分の意思を伝えることが苦手なお子さまには、まずは選択肢から選んでもらえるよう工夫しています。
少しずつ選択肢をなくし、ご自身の言葉で答えられるように練習しています。
☆一緒になぞり読みをする(人的環境)
文字を読み飛ばしてしまうお子さまには、指導員が文字を指さしでなぞって一緒に読んでいます。
どこを読んでいるのかが分かりやすくなる他にも、お一人で読むことに不安があるお子さまも指導員が一緒に読むことで安心して読むことができます。
☆行間をあける、色分けする(物的環境)
文字が詰まっていると、見にくさから読み飛ばしてしまうことがあると思います。
そのため、文節ごとに空間をあけたり、行間をあけたりすることで、見やすくなるよう工夫しています。
また色分けをすることで、読む箇所に注目もできます。
☆解いている問題の部分だけが見えるように折る(物的環境)
1枚のプリントに複数問題がある際に、どこの問題を今解いているのか分からなくなったり、注目が外れて他の問いに目が移ってしまったりする等の困りごともあるかと思います。
今解いている問題だけが見えるようプリントを折ったり、手で隠したりして注目を促しています。
☆タイマーで時間を決める(時間的環境)
お片付けの切り替えやお友達とのおもちゃの貸し借りの際に活用しています。
「ピピピって音が鳴ったらお片付けだよ(お友達と交代だよ)」等と伝えることで、お子さま自身も音を気にかけて切り替える姿が見られています。
まとめ
今回ご紹介したもの以外にも様々な環境調整があります。
多くある環境調整の手段の中からお子さま一人ひとりに合う手段を見つける必要があります。
気になる行動や困った行動は何か、どうしてその行動が起こるのか「きっかけ」を知り、その「きっかけ」に対して環境からアプローチしていきます。
お子さまの行動の理由を知り、その行動に対して効果的な環境調整をすることで、気になる行動や困った行動は軽減していくと思います。
今後もお子さまに合う環境調整を実施していき、少しでも困りごとが好ましい行動にかわるようお手伝いできればと思っています。
************************
児童発達支援 オレンジスクールピコ 東戸塚教室
【TEL】045-823-5655
【MAIL】pico-higashitotsuka@orangeschool.jp
【問い合わせ】https://orangeschool.jp/contact
************************
戸塚区(品濃町・戸塚・保土ヶ谷)東品濃・川上北・品濃・平戸・境木・川上・名瀬・平戸台・秋葉
「知能×社会生活能力」の発達支援により、入学・就学前の準備にむけて、子どもが苦手としている能力の成長を促す発達支援を提供いたします。