言葉を育てよう!!
お子さまのコミュニケーション・言語能力の発達が気になる、言語が出そうだけれどどのように支援をしたらよいか分からない…などの困りごとはないですか?
今回ご紹介するのは、お子さまの言語やコミュニケーション能力を引き出すための方法「インリアルアプローチ」です。
インリアルアプローチとは
「指導者:生徒」という立場でのアプローチではありません。
大人は子どもが自然体でいられる環境を用意して、その中で子ども自身の働きかけを待ちます。
インリアルアプローチは、その子ども自身の働きかけに対してアプローチをしていく手法になります。
インリアルアプローチにおいては、
大人は子どもを見守り
肯定的な雰囲気づくりをしていきながら観察
傾聴することが大切になってきます。
また、大人はただ見守るだけではなく、
子どものアクションに対してリアクションをしていくことが重要な役割になります。
そのリアクションの取り方が以下の7つになります。
- ミラリング
- モニタリング
- パラレル・トーク
- セルフ・トーク
- リフレクティング
- エキスパンション
- モデリング
それぞれの方法について詳しくご紹介します!
ミラリング
『子どもの動作をそのまま真似る』
関係性の理解をするのに、大人が子どもの行動を真似ていくと、「何かすれば、大人は反応してくれる」という関係性に気づいていきます。
例えば…
- 子どもが踊る→大人も踊る
- 子どもが積み木を打ち鳴らす→大人も積み木を打ち鳴らす
モニタリング
『子どもの音声や言葉をそのまま真似る』
大人が音声や言葉を真似ることで、子どもが自分で発する言葉の効果に気づくことができます。
また大人が真似ることで相手に共感や理解を示すことも出来ます。
例えば…
- 手が痛い!→「痛いよね~」
- 「受験はB高校にしようと思います」→「元々はA高校だったな、B高校にするのか」
パラレル・トーク
『子どもの行動や気持ちを言語化する』
大人が子どもの気持ちを理解し、「一緒にコミュニケーションをしたい」という意図を伝えることがねらいになります。(適切な表現と意図)
言語と体験・気持ちを一致させることで感情制御力の向上にもなります。
- 子どもが黙って汽車を動かす→ポッポー!(音声化する)
- 階段で転んだ→「膝ぶつけたね、痛かったね。」
セルフ・トーク
『大人自身の行動や気持ちを言語化する』
「私は~だと思う」という形で伝えて判断権を子どもに委ねていき、自分で決めて行動することで行動に対する抵抗を少なくしていきます。
いわゆる≪アイ(I)メッセージ≫です。
またパラレル・トークとセルフ・トークを合わせて使うことで、「あなたと私」の関係や共感性を積極的に知らせていくことができます。
- 大人をたたく→「お父さん痛いからやめて欲しいな」
- 子「ゲームしない?」→「お母さんはお絵描きをします。」
リフレクティング
『正しい言葉に直して子どもに返す』
意味・文法・使い方などの間違いを、正しい言葉に直して子どもに返していきます。
指摘や訂正をすると発語意欲が失われるので、「返すだけ」で良いとされます。
- 子「(汽車)ブーン!」→大人「ポッポー!」
- 子「ヤッホー!」→大人「おはようございます」
大人が正しいことをしていれば、子どもは真似をして、適切な振る舞いを習得していきます。
エキスパンション
『子どもの言葉を意味的・文法的に広げて返す』
子どものセリフに、1つ情報を加えて返事をしていき、子どもの言葉を少しずつ拡張していきます。
- 子「ブーンブーン」→大人「ブーブー、出発!」
- 子「先生!だるい!」→大人「だるい?なんかあった?」
言葉の繋がりを意識することが重要です。
特に自閉症の子は言語の獲得が難しいとされており、この方法が有効とされています。
モデリング
『子どもの言葉を使わずに、新しい言葉のモデルを示す』
言葉のやり取りが出来始めた子供に、新しい言葉のモデルを示すことで、応答の仕方や会話の方法を知らせることが狙いになります。
- 子「なんか退屈~」→大人「そんなあなたにクイズです!」
- 子「アイドルになりたーい」→大人「目標にしているアイドルとかいるの?」
コミュニケーションを通して適切な言葉のチョイスを埋め込んでいきます。
まとめ
インリアル・アプローチでは、あくまで子どもに主導権のあるアプローチ方法になります。
大人が
子どものありのままを受け止める
子どものアクションに反応的に関わっていく
狙いを持って関わる
ことによって、子どもの言語とコミュニケーションを育てます。
オレンジスクールピコ溝ノ口教室でも同様の手法を用いてお子さま一人ひとりに関わっております!
ぜひ、ご家庭でも実践してみてください♪
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児童発達支援 オレンジスクールピコ 溝ノ口教室
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