表現する力を養う親の言葉かけ
こんにちは。オレンジスクールピコ溝ノ口教室の石黒です。
自分の子どもが周囲のお友達と比べて、会話が続かなかったり、自分の気持ちや考えを上手く表現できないような様子があると少し心配になりますよね。
表現することの力を養うには周りの人たちの言葉かけが大切になります。
では、私たちはどのような言葉かけをすればよいのでしょうか。
クローズド・クエスチョン/オープン・クエスチョン
相手の考えや気持ちを尋ねるときに使われる質問方法の代表的な分類に、
クローズド・クエスチョン(閉ざされた質問)
オープン・クエスチョン(開かれた質問)
というものがあります。
もしかしたら会話のテクニックなどで一度は聞いたことがあるかもしれませんね。
クローズド・クエスチョン
求められている答えが決まっているような質問のことを言います。
「はい」または「いいえ」で答えられたり、「何歳ですか?」のように特定の表現で回答できる質問です。
質問している人が何を訪ねているのかがはっきりしているため、自分の考えをまとめて答えることが難しいお子さんには答えやすい質問になります。
オープン・クエスチョン
閉ざされた質問とは逆で、自分の考えを自由に表現できるような質問です。
「今日はどうだった?」、「どうして?」などのように、自分が感じたことや考えていることを自由に表現できるような質問です。
その時の自分の気持ちを振り返ったり、思考を深めていくときに有効です。
この二つの質問方法をバランスよく組み合わせていくことで継続的な会話を練習していくことができます。
答えに対する反応の仕方
私たちの反応も大切です。代表的な反応の仕方に
「気持ちや考えの代弁」
「Iメッセージ」
「受容的態度や共感」
などがあります。
気持ちや考えの代弁
ひとつ目は本人の気持ちや考えを代弁してあげることです。
本人が一生懸命に表現した気持ちや考えをくみ取り適切な表現で伝え返すことで、その時の感情や思考をどのような言葉で表現していけばいいかを学んでいくことができます。
たとえば動物園に行った帰りに「ゾウさん大きかった!!」と興奮している様子で言っていたら「大きかったねぇ。好きなゾウさんが見れて嬉しかったねぇ!」などと伝え返すことで、「嬉しい」という気持ちと表現の仕方を知っていく機会を得ることができます。
Iメッセージ
Iメッセージとは「私は」を主語にした表現方法です。
反対の表現には「あなたは」を主語にしたYouメッセージというものがあります。
Youメッセージは「(あなたは)がんばっているね。」「すごいね。」などポジティブな表現においても相手を評価するようなニュアンスを与えてしまいます。
一方、Iメッセージは「(私は)驚いた。」「感動した。」など本人の行動に対して「私はこう感じた」という表現になります。
このメッセージを肯定的に使うことで、自分を見てくれていると安心することができその時の気持ちや考えが表現しやすくなります。
たとえば、ご飯後にお皿を下げることが家族でのルールだったとしても「いつも手伝ってくれてありがとう。すごく助かるよ。」などと伝えることで「お母さんはいつもご飯ありがとう!」と返答してくれるかもしれませんね。
受容的態度や共感
気持ちや考えを受け入れ、理解していることを言葉で伝え返すことも大切です。
転んで泣いてしまったときに「男の子なんだから泣かないの」と否定的に伝えてしまうと、その時の痛みや転んでパニックになっている気持ちを抑え込むようになってしまいます。
そうすると嬉しいときに「嬉しい」、悲しいときに「悲しい」と素直に表現しづらくなってしまいます。
「びっくりしたね。痛かったね」とその時の気持ちを受け入れ、理解している様子を伝え返すことで、自分の気持ちや考えを表現しても良いと安心することができます。
否定しないこと
気持や考えを豊かに表現できるようになっていくには、本人のそのときの気持ちや考えを否定しないことが大切です。
良いこと悪いことを教えるときに「注意」するだけの接し方だとお母さんも疲れてしまいますよね。
言葉かけを変えるだけで母子関係も大きく変わっていくこともあります。
ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか?
本人への言葉かけや関わり方などがわからないときはお気軽にご相談ください。
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