「子どもたちが笑顔で暮らせる未来のために」
現代の日本は人生80年、健康長寿社会と言われています。
それだけ長い人生であればその道のりに山もあれば谷があるのは必然ですが、障害をもつお子さまのご家族からは「将来が不安」というお声を特に多くいただきます。
「障害」とは、日常生活における「困り感」
段差が取り除かれている、スロープが設置されている、多国語の表示があるなど、社会では「困り感」を解消するための工夫が様々に存在していますが、それらのほとんどは「目に見える困り感」への工夫です。
発達障害を抱える方の困り感は目に見えない事が多く、また必要となる工夫が人それぞれに異なることが特徴です。発達障害という言葉の認知度は高まりつつありますが、それに対する配慮や工夫、理解は未だ十分とは言えないのが現状です。
全ての人々が「障害」という「困り感」にとらわれず、自分らしくのびのびと生きていける社会にしたい。
オレンジスクールは、大切にお子さまが自身の特性との付き合い方を知り、将来を歩んでいくための自信や自己肯定感を育む場です。そのためにも、お子さまやご家族の困り感をキャッチし、ともに歩んで行く姿勢を大切にしながら、職員一同日々研鑽を重ねてまいります。
代表 髙橋俊作
発達障害とは
オレンジスクールを運営するのは、私たちです。
平成24年に文部科学省が行った調査では、通常学級に在籍する約6.5%程度の割合の児童生徒が発達障害の可能性があるという調査結果を発表しています。
「変わっている子」「自分勝手な子」などと誤解されることも多く、発達障害だと認識されず、適切な支援を受けられていないお子さまも少なくありません。
以前は、発達障害というと親の育て方や環境の影響によるものだと思われていましたが、現在では脳の機能の一部の障害であるということが明らかになっています。そのため、低年齢から症状が見られます。
また、ひとえに発達障害といっても、その種類は自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠如多動性障害、チック障害などさまざまで、症状も多岐にわたります。
それぞれの障害の特性
オレンジスクールを運営するのは、私たちです。
※このほか、トゥレット症候群や吃音(症)なども発達障害に含まれます。
自閉症スペクトラム(ASD)
主な特徴の例として
- 対人関係が苦手で、感情や情緒の共有が困難
- 表情や身振り手振り、アイコンタクト等のコミュニケーションが困難
- 同世代や同立場との対人関係を発展させることが困難
- 興味や行動の偏りがあり、新しいことを受け入れず強い拒絶がある
- 反復的な行動にこだわり、自分なりの手順を乱されることを極端に嫌がる
などがあげられます。学童期に入るとお友だちとの関わりが増え、特徴が目立ってきます。
注意欠陥多動性障害
(ADHD)
主な特徴の例として
●不注意:注意が向かず、また集中力の持続が困難
- 注意が払えない。すぐ気がそれる。
- 指示をやり遂げられない。
- 物を失くしやすい。忘れ物が多い。
●多動性:落ち着きがなく、じっとしていることが困難
- 授業中に離席してしまう。
- 不適切な状況で騒いでしまう。
●衝動性:自分の行動をコントロールすることが困難
- 順番が待てない。
- つい口走ってしまう。手が出てしまう。
などがあげられます。症状により「不注意型」「多動衝動型」「混合型」の3つのタイプに分類されます。
アスペルガー症候群
自閉症スペクトラムのうち、知能や言語発達の遅れのないもので、
- コミュニケーション障害
- 対人関係や社会性の障害
- 興味や行動の偏り
などが挙げられます。
学習障害(LD)
全般的な知的発達に障害が無いにもかかわらず話す、聞く・書く・読む・計算する・推論する能力のうち特定のものの習得に著しい困難があります。よくある学習障害には、以下の3つのタイプがあります。
- 読字障害
- 書字障害
- 算数障害
障害の種類や程度、年齢や性格によっても、症状はさまざまです。日常生活・学校生活の中で困っていること・苦手なことも一人ひとり違います。
そのため、お子さまそれぞれの状態に合わせた支援がとても重要です。早期から適切な療育をすることにより、適切な発達を促し、困り感を減らすことが大事です。