ペーパークラフト×療育〜お子さまからの憧れられるコツ3選〜
前回の記事では「図形学習」についてお話をしてまいりました。それに関連しまして、今回は「平面図形・立体図形に親しむ」「楽しく空間把握能力をきたえる」のにぴったりな「ペーパークラフト」についてご紹介していきます。
★前回の記事はこちら!
みなさんは「ペーパークラフト」と聞いて、どんなイメージを抱かれるでしょうか?
ともすれば「時間がかかってしまいそう…。途中で投げ出してしまわないかな?」「部品が細かくって、難しいのかも」といった印象を持たれることもある「ペーパークラフト」ですが…実は、とても優れた療育効果があるんです!
今回は「ペーパークラフト」がお子様にもたらすメリットと、初心者の方でも楽しく取り組めるアイデアをご紹介します。
「ペーパークラフト」の療育効果
まず初めに、ペーパークラフトに取り組むことで期待できる療育効果について、2つをピックアップしてご紹介します。
その①手先の巧緻性(こうちせい)をきたえることができる
ペーパークラフトの手順は、簡単に表すと以下のようになっています。
- はさみやカッターで線に沿って切り取る
- 山折りと谷折りの違いに気をつけながら、折り目を付ける
- のりしろにのりや接着剤を塗り、貼り合わせていく
1つめの「切る」工程では、なるべく線からはみ出さないように切ることを通して「目と手の協応(目の動きに手の動きを合わせる力)」をトレーニングすることができます。
2つめの「折る」工程では、端と端をピッタリ合わせて折るために指先を細やかに使ったり、折り目をしっかりとつけるために指先に力を込めたりする経験を積むことができます。
3つめの「貼る」工程では、2つめの「切る」工程と同じく、のりしろからはみ出さないように意識しながら接着剤をつけることで、やはり目と手の連動性をきたえることができます。
さらに、接着剤を程よい量で出せるように力加減を調節することで、手先のコントロール力を高める練習にもなります。
その② 楽しみながら空間把握能力を向上できる
「立体的な形」は、文章での説明や平面的な図だけでは、なかなかイメージに繋がりにくいことも多いですよね。
特に「立体図形をイメージすることが苦手」「空間把握能力をきたえたい」という場合には、具体物を実際に触ったり動かしたり、色々な角度から見てみたりすることを通して慣らすのがおすすめです。
ペーパークラフトは、自分の手を実際に動かしながら立体物を組み立てていく作業ですので、「立体的な形はどうやってできているのか」を知るためにはうってつけなのです!
ペーパークラフトを作るときのコツ3選
ここからはお子様とペーパークラフトをする際のコツについてご説明します。
知っておくとお子様から「お父さん・お母さんすごい!」と言われること請け合いです!
その1:折り目に沿って固く細いものでなぞってから折る
ペーパークラフトを作る際は、じょうぶな厚紙を使っていただくことがおすすめです。ただ、厚紙には「折り目を付けにくい」というデメリットもございます。
しかし、ひと工夫をするだけで、お子様お一人の力でも、ぐっと綺麗な折り目が付けやすくなるんです!
そのひと工夫とは…「固くて細いもので折り目に沿ってなぞってから折る」ことです!
折り目に沿って定規を当て、「固くて細いもの」…たとえば「カッターの背(切れない方)」や「インクが出なくなったボールペン」、「芯を出していないシャープペンシルの先」などで折り目をなぞっておきます。
すると、折り目にくせが付き、自然と真っ直ぐに折ることができます。
その2:厚紙で作る場合は、折る前に紙を曲げて「ならす」
大きな作品を作る場合は、折る前にゆるやかに紙を曲げておくと、優しい力でも折りやすくなります。
その1でご紹介した方法よりも道具を必要としないので、手軽に施せる一工夫です。
その3:丸くカーブさせるときは円柱形のものに沿わせてくせをつける
こちらは、お子様に人気の高い「車」や「バス」、「電車」といったペーパークラフトの「車輪」の部分にも使えるテクニックです。
「力加減」「力のコントロール」を練習中のお子様には、是非「折るとき」の力のかけ方と同時に、「折らずに曲げるだけ」の力のかけ方も体験してもらえると、2つの力加減の違いを体感するよい機会となります。
曲げるだけの場合は「えんぴつ」「マーカーペン」「ボトル」など、作品の大きさに合わせた円柱形の物に厚紙を当てて、丸みのくせをつけると綺麗に仕上がりますよ!
おわりに
ペーパークラフトの素材はとても多岐に渡って存在していますので、お子様のご興味関心に合わせて用意することで、より楽しく、前向きに制作に挑戦してもらえるかと思います。
★ちなみに教室では、ペーパークラフトをご用意するにあたって以下のサイトを活用しております。
季節に関するもの、食べ物、動物、乗り物など、様々な型紙がございますので、是非、お子様とご一緒に選んでみてはいかがでしょうか。ぜひ、ご参考ください!
キヤノン クリエイティブパーク
https://creativepark.canon/
鶴見教室では今後も、お子様達に合った学習の方法を模索し、支援を行っていきます。
お子様のこだわり、学習遅滞、不登校、多動、注意散漫、音に敏感、コミュニケーション等に関することで、お悩みや不安なことがございましたら、お気軽にご相談ください。
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【オレンジスクール鶴見教室】
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