「療育×学習」「療育×発達」により、一人ひとりに寄り添った支援・教育を行います。

オレンジスクール

今日の鶴見教室(放課後等デイサービス)

今日の鶴見教室(放課後等デイサービス)ぼくの/わたしの 世界を広げる「ユアペース」を学ぼう!

ぼくの/わたしの 世界を広げる「ユアペース」を学ぼう!

こんにちは!オレンジスクール鶴見教室です。

今年も卒業の季節がやってまいりました。教室でも、今年度最高学年をりっぱに終えられたお子様から「先生、卒業しました!」と誇らしさと希望に満ちた笑顔でご報告をいただき、職員一同嬉しい気持ちでいっぱいです。

新年度からも、引き続きお子様たちのご成長に寄り添えるよう、精進してまいります!どうぞよろしくお願いいたします。

さて、春といえば「新しい出会い」の季節…特に新しい学校にご進学されるお子様にとっては、「自分の世界が新たに広がる」節目でもあります。

今回は、そんな節目の季節にぴったりなコミュニケーション支援「ユアペースを学ぼう!」をテーマにお話していきたいと思います。

特に、

  • マイペースなところがあって、他の人と一緒に過ごすときにテンポが合いにくく困っている
  • 自分の好きなことに熱中すると、周りが見えにくくなりやすい

といった経験があるお子様におすすめの内容となっています。是非ご覧ください!


「マイペース」だけでは困ることがあるかも…

「ユアペース」について知るために、まずは「マイペース」について考えてみたいと思います。

直訳すると「自分の歩調」となるこの言葉、たとえば「マイペースなところがあるよね。」と言った場合、褒め言葉としては「自分をしっかりと持っているよね」、反対に、ややたしなめるようなニュアンスでは「周りに合わせるよりは、自分のペースでいくことが多いよね」といった意味合いで使われることがあります。

「周りに合わせることが少ない」ということは、その人が周りと共同で何かをしようとした時、本人ではなく、本人の周りにいる人「ペースを合わせる」必要が出てきます。

そうなると、本人と他者が上手く一緒に過ごせるかどうかは、本人自身の力ではどうにもならず「周りの人の心持ちや力量に左右される」ということになってしまいます。

周りに左右される状況下では、本人自身で過ごしやすい環境を作ろうとしたり、周りの人と楽しく過ごすための働きかけをしたりすることが難しいため、孤立や、出かけられる場所・できる活動の選択肢が狭まってしまうことにも繋がりかねません。

必ずしも悪いことばかりではない「マイペース」ですが、そればかりでは困った状況になってしまうことが予想されます。

そんな状況を打破するために大切なのが「ユアペース」の考え方です。

次に『ユアペースとは何か』についてお話していきたいと思います。


「ユアペース」ってなんだろう?

「ユアペース」は直訳すると「あなたの歩調」となります。

「マイペース」で安心感を持って自分の世界を構築した後に出会うのは、「一緒にいる相手」からの働きかけです。

自分だけの世界で過ごす段階から一歩前進すると、今度は「ユア=相手」が示すペースや選択肢に対峙することになります。

相手からの提案や働きかけに対して、それを受け入れたり、受け入れるかどうか検討したりする段階がやってくるのです。

時には、相手と自分の意見が合致しない場合に「ここまでならできそうだ」と折り合いをつけなければならない場面にも直面するでしょう。

「ユアペース」の学習では、相手と共同でなければ達成できないような作業・活動を通して、相手にもペースがあることを知り、自分の歩調と相手の歩調とをすり合わせる経験を積んでいきます。これは、言い換えれば「他者意識」を育む学習ともいえます。

ユアペースを学ぶことで、他者との交流場面が増えていったり、「これもやってみようかな」「あそこにも行ってみようかな」「一緒ならできるかも」といった具合に、ご本人の選択肢もどんどん増えていくことが期待できます。


「ユアペース」を学ぶ活動例 ~鶴見教室では~

鶴見教室では、「くみくみスロープ」と呼んでいる玩具※を使用して、「ユアペース」を学ぶために以下のような活動を取り入れています!
(※「くみくみスロープ」は、プラスチックでできた太めのチューブです。好きな長さに繋げられるようになっており、本来はそのチューブをタワー上に組み立て、中に球を転がし入れて遊ぶ玩具です。)

★「くみくみスロープ」の商品例はこちらからご参照ください!

(別ウィンドウでamazonの商品ページへ移動します)

<活動の流れ>
  1. くみくみスロープをその日取り組みたい難易度に合わせた長さにつなげる。(長い方が難しくなります!)
  2. それをお子様と職員とで、両側から手のひらで押し合って支え、持ち上げる。(↑の画像をご覧ください)
  3. そのまま2人で支え合いながら、くみくみスロープを落とさないようにゴールまで運ぶ。

くみくみスロープを落とさずに運ぶためには、お子様と職員とが「歩調を合わせること」「両側からくみくみスロープを押す力が同じくらいであること」「相手の動きをよく見ること」の3条件が必要となります。

これらを意識して動くことは、どれも「ユアペース」の獲得にとても有効です。

もし、相手のペースを無視して自分だけで先に行こうとしてしまったり自分の押したい力加減で押してしまったり相手を見ることをやめてしまったりすると、くみくみスロープはたちまち落ちてしまうことでしょう。

また「落とさずにゴールまで運べたら、ゲームクリアだよ!」という目的を設定し、達成出来たら一緒に大いに喜ぶことで、遊びのような感覚で楽しく活動をすることができます。

ゲームクリアを目指して活動する中で、お子様には自然と「相手にもペースがあるんだ」「自分のペースだけでは上手くいかないこともあるんだ」と知ってもらうことができるのです。

お子様が活動に慣れてきて、難易度をもう少しアップさせたいときには、

  • くみくみスロープをさらに長くする
  • 手のひらではなく「指一本」で支え合ってみる
  • 大人側が途中で立ち止まってみたり、歩く速さに変化をつけてみる

といった方法もおすすめです。

くみくみスロープ以外にも「ボールペン」など、長めの棒状のものであれば同じ方法で活動することができますよ!


おわりに

今回は「ユアペース」の考え方と、学ぶ活動例をご紹介してまいりました。

「ユアペース」を身に着けるために大切な要素は『2人でペースを合わせて、1つの目的を達成していくこと』です。

活動例でご紹介した「くみくみスロープ運び」以外にも、色々な活動で実施することが出来るかと思います。

また新しい活動をスタートした際には、こちらのブログにてご紹介させていただきますので、ぜひご覧くださいね!

オレンジスクールでは今後も、お子さま達に寄り添った支援を行ってまいります。

お子さまのこだわり、学習遅滞、不登校、多動、注意散漫、音に敏感、コミュニケーション等に関することで、お悩みや不安なことがございましたら、お気軽にご相談ください。

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【オレンジスクール鶴見教室】

TEL:045-633-4822

FAX:045-633-4821

〒230-0051

神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央1丁目24-10 エスティエスビル2階

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