オレンジスクール

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2018-06-28

足から見るお子さまの学習支援~本の紹介~

ありがたいことにご利用者も増え、お子さまの成長をたくさん目にすることができています。
今回はお子さま理解の一環として読んだ本に発見があったので、ご紹介いたします。
 
「子供靴はこんなに怖い」大谷 知子著、宙出版
 
まず、この言葉のインパクトに惹かれました。
 
私の時代の靴と言えば知らないメーカーの靴でしたが、今では「速く走れる靴」と言った売り文句があったり、かわいらしい靴なども増え、現在、子供靴業界は大きな市場です。
 
なので最初「挑戦的なタイトルだな」というのが私の素直な印象でした。
「じゃあ何がダメなのか」「むしろいい靴とは何なのか」を知りたくなり手に取りました。
※この本の出版は1999年と古いものですが、今でもお子さまの足の発達に多くの発見があると思います。
 


 

始めに

著者の大谷知子さんは靴ジャーナリストとして、世界の靴文化を取材されている方です。
どういった経緯で子ども靴の本を書いたのかは
コチラ↓をご覧ください
RICOSTAコラム「子供の足と靴のこと」
 
今回はその中でも印象的な項目を、いくつか挙げつつ、オレンジスクールでの学習と結びつくところを抜粋してお話したいと思います。
 

「すぐ大きくなるから」で靴を買わない


 
お子さまの足は気づいたら大きくなっていることもあり、子育てのなかでも出費がかさむものの一つになりがちです。
しかし発達中の足がきちんと形成される時期に、正しい大きさを履いてこなかったら、より大きな問題を発生させる要因になります。
 
大きな問題、症状としての危険性でいえば外反母趾や爪の変形が挙げられますが、学習にはどう結びつくのでしょうか。
 

たとえば長く座っていられないお子さまです。

座っていられない子の原因のひとつとして体幹形成が未熟であることが挙げられます。
この体幹を鍛えるのにも「足」は非常に重要な役割を担っていることは想像に難くありません。
 
なぜなら体幹を支えるのも足だからです。
 
歩いているとき、立っているときに疲れやすい子は、姿勢の保持が全般的に苦手です。
座って姿勢を正しく保持することが苦痛であれば当然姿勢は崩れます。
寝そべったり、肘をついたり楽な姿勢に移行し、そのままの姿勢で学習すれば、体幹も曲がり余計に姿勢の保持が厳しくなっていくでしょう。
 
この本の中には、

「支える足が(履きやすさ=脱ぎやすさ)の靴によって体重を正しく支え切れていない」

とあります。
 
履きやすいの概念が、「足にフィットする」ではなく「履くときに足を挿入しやすい」に変わっていることの危険性が、本の中では示唆されています。お子さまの成長に合った靴選びが大切な要因がここにあります。
 

足が体のポンプ


 
つづいては、心身のつながりについてです。
 
よく「体を動かすとポジティブになる」と言われます。これは本内で、

「足が血液のポンプの役割を果たしているからであり、体を動かすことで血液の循環が良くなり、脳も活発になる」

という根拠から分かります。
 
また、ADHD傾向のお子さまは、学習に入る前に少し体を動かしてからの方が学習に入りやすいです。
理由は、ADHD傾向のお子さまの脳内が活発になることで、「衝動性へのブレーキ」を掛けやすくなるからです。
 
余談ですが、体を動かす動かさないに関わらず、外界からの刺激はお子さまの成長に大きな影響を与えます。
 
習い事を多くしているご家庭もあれば、「土日は子どもと全力で遊ぶ日」と決めて交流を深めているご家庭もあります。
お子さまの興味から学習につなげているご家庭などもあります。
そのご家庭に合った、外界(人や環境)との関わりを持つことをお勧めいたします。
 

足も発達段階がある


 
児童福祉の分野では「エリクソンの発達段階」という指標をよく使います。
これは、発達には階段のように下の段から積み重ねていかないと、次のステップにはいかないという理論です。
 
実は足にも発達の段階があります。
本の中で、

「そもそも赤ちゃんの骨は成人に比べて個数が足りない」

とあります。
また

「すべての骨が完全にそろい固まる(骨化する)年齢は18才である」

としています。
 
それまでは、骨を作り、足の形が整う準備期間なのです。この時期に、体重を無理な形で支えると、足の形成に大きな影響を及ぼすのもうなずけるでしょう。
 
新しい骨ができるということは、歯が生えるときに似ています。歯茎がかゆくなり、舌でいじったり甘噛みしたりするのと同じように、足に多くの刺激を求めます。
 
靴下を脱ぎ捨て裸足になりたがる子は、やはり低学年のお子さまに多いです。
また、自閉症のお子さまは感各に非常に敏感なため、やはり裸足になりたがる一面があります。
 

靴文化である欧米


 
海外では家に上がる際に靴を脱ぐ習慣がありません。
靴専門のお医者さんがいて「靴は医療器具」とまで言うほど、靴の存在は生活に根差しているのです。本の中では眼鏡と例えにその重要性が書かれています。
 


 

最後に


 
今回の記事では抜粋した部分と、教室に来ているお子さまを照らして書かせていただきました。
なので、本の中ではより詳しい発達や、実際にお薦めのブランドなどが図や写真などで掲載されています。
 
また、お子さまの特性、個性は千差万別であることもご理解いただけると思います。
今回のこの本のご紹介に当たっては、一つの面白い視点からお子さまを理解できると感じ、記事にいたしました。
 
現在「ユニバーサルデザイン」と言われ、どんな人でも同じように社会に参加できることが一般的になっていく中で、この本もどんなご家庭でも発見のある一冊となっています。
 
ご興味あれば、是非読んでみてください。