「療育×学習」「療育×発達」により、一人ひとりに寄り添った支援・教育を行います。

オレンジスクール

今日の小岩教室(放課後等デイサービス)

記憶のしくみ

こんにちは。オレンジスクール小岩教室です。

 

10月に入っても少し蒸し暑い日もありましたが、今週あたりからはようやく秋らしい気候になってきました。子どもたちはというと、運動会や6年生の修学旅行、社会科見学などの学校行事が目白押し!のようで、楽しみなお話し・楽しかったお話しをたくさん聞けています。昨年は楽しい学校行事が少なかったこともあり、今年度は思い出が積み重なっていく様子、こちらとしてもとっても嬉しいですね^^

 

今日のブログでは、そんな思い出を覚えておく「記憶」についてです。

 

記憶の仕組み

記憶とは、物事を覚えておくことですが、大きく分けて「記銘」「保持」「想起」の3つに分類されます。

  • 記銘・・・覚える、インプットする
  • 保持・・・記憶を維持する
  • 想起・・・思い出す、アウトプットする

このプロセスが積み重なることが「記憶」の流れになっています。

では、学習面にはどんな影響があるのでしょうか?

記銘に困難さがある場合、見聞きしたことを一時的に覚えるのが難しいため、授業のスピードについていけない・口頭での指示を理解できないなどの影響があります。集団での一斉指示を理解するのも難しいかもしれません。

 

保持に困難さがある場合、その内容そのものを覚えておくことが難しくなります。英単語や算数の公式などの暗記項目が苦手だったり、1回覚えてもすぐに忘れてしまう、などが挙げられます。

 

想起に困難さがある場合、記憶したことを状況に合わせて思い出すことが難しいため、ヒントやサポートの声掛けをしても今の場面と結びつかなかったり肝心な情報が出てこないことがあります。

 

このように、単純に「覚えられない」「記憶力が低い」という状態だとして、3つのプロセスのうちのどの部分に苦手さがあるのかによってアプローチの方法が変わってくる、ということです。

 

記憶を強化させていく

人間だれしも、物事を忘れてしまうことはあると思います。ではどのようにしたら「覚えられる」「覚えておける」「思い出せるのか」を考えた時に、記憶を強化するためのさまざまな要因が存在しています。

 

まずは、感情による記憶の促進です。これは人の心が動いたときの刺激が強いほど記憶されやすい、ということです。子どもの頃の楽しかった思い出、反対に悲しかったことは大人になった今でも記憶されていませんか?これは感情により強い刺激が加わったことで記憶が促進されているからです。

 

次に、情報をつなげて刺激を与える連合記憶です。過去に記憶したことと関連付けて覚えることでより記憶力が高まります。英単語の暗記などによく応用されますが、例えば「ful(~でいっぱい)」という意味に関連付けて、「care(注意)」+「ful」=「careful(注意深い)」や、「use(使う)」+「ful」=「useful(使いやすい)」など同じものに結び付けて暗記がしやすくなる方法です。

 

他にも繰り返し何度も情報に触れるリハーサル記憶や、あえて忘れかけたタイミングで復習する間隔反復法など、方法論としてはたくさんあるのですが、一番は自分がやりやすい・覚えやすい方法を実行することが大事だと思います。

 

自分なりの、自分にあった方法

 

過去に、来所していたお子さんが「忘れちゃうから書いておく!」とメモ帳を取り出して、覚えておきたいことを書き込んで残している場面がありました。自分自身を「忘れっぽい」「覚えておけない」と自覚した上で、自分なりの「忘れないための方法」を理解して実行している姿に感動した覚えがあります。

 

わたし自身も忘れないように一つのノートにやるべきことをタスク化したり、リマインドができるアプリなどを使用しています。最近は自宅に自分専用のタブレットPCを所有しているお子さんも多く、オレンジに来ている子の方が詳しかったりもします。そういったツールを「記憶」の手助けになるように上手く使っていけると、生活が少し楽になると思います^^

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