粘土と感覚
こんにちは、オレンジスクール東戸塚第3教室です。
今年最初の創作活動として、1月は「おきあがりこぼし作り」を行いました。ガチャガチャのカプセルの中にビー玉を固定し、その周りを紙粘土で覆うという、簡単に可愛い作品をつくることができる工作です。子どもたちは、個性豊かな作品を完成させました。
今回はそこで利用した「粘土」と、それに関係した「触覚」についてのお話です。
■ 触覚の働き
粘土に触れることは、様々な感覚刺激を受けることへと繋がります。触覚、視覚、嗅覚……その中でも大きな割合を占めるのは、やはり「触覚刺激」だと言えます。
そもそも触覚には、大きく二つの働きがあります。
①「原始系(防衛系)」……本能的な働き
痛みを感じると手を引っ込める等、身を守るために備わっているもの
②「識別系」……認知的な働き
触ったものの形や大きさ、材質等を識別するもの
二つ目の識別系は、成長とともに発達していくものです。この二つのバランスがとれていないと、触られることを極端に嫌がったり、反対に強すぎる刺激を求めたりする行動へと繋がります。
そして、様々な感覚入力の経験を積むことこそが、成長には必要不可欠であり、粘土にはそういった面でも効果があると言えるのです。
■ 粘土がもたらす効果
粘土は、子どもたちにとって定番の活動であると共に、成長にも繋がる大切な活動です。先に挙げた触覚をはじめとした五感への刺激を与えるだけでなく、他にも様々な効果をもたらします。
・手指を使う練習になる
・想像力を高める
・集中力を身につける
・抽象的な言葉の理解に繋がる
ここに挙げたものはほんの一例ではありますが、それらの効果を得るためにも、子どもたちが粘土を楽しむ場を作るのは大切なことだといえます。
また、発達障害の子どもの中には、触ることに苦手のある「触覚過敏」の子もいます。そういった子に対しては強制的に触れさせる必要こそないものの、粘土の種類(材質)によっては平気だったり、実際の活動を通して慣れていったりすることもあるため、可能な範囲で一度は試してみるのもいいかもしれません。
■ おわりに
創作活動の中で使用したのは紙粘土でしたが、粘土には様々な種類のものがあります。何に使うのかだけでなく、匂いや触り心地の好みから選ぶことで、粘土に触れる機会を作ることに繋げることもできます。
今回紹介したのは、粘土の効果のほんの一部だったため、またの機会に他の面についてもお話できればと思います。
参考文献:秦野悦子(2013年)、『発達障害のある子の感覚遊び・運動遊び』、株式会社ナツメ社
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