困った行動の背景 ~感覚の傾向~ その①
困った行動の背景には、感覚の問題があることがあります。
感覚は個人の主観的なものなので、刺激の受け取り方は人それぞれです。
感覚の偏りがある人の困難さは、他の人から理解されにくいのです。
感覚の傾向の特徴を知ることで、ご本人の不快さが軽減され、日常生活が送りやすくなるヒントがあるかもしれません。感覚の偏りにあった環境を整えることが大切です。
感覚の傾向には4つのタイプがあります。
①低登録・・・刺激に対する反応が弱い。呼んでも振り向かない、痛みを訴えない等。
(強い刺激に対して反応が低い。感覚鈍麻)
②感覚探求・・刺激に対する反応が弱く、刺激を追い求める対処行動をとる。
自分でくるくる回り続ける、どろ遊びをやめない等。
(強い刺激に対して反応が高いこと。やたらと刺激を求める)
③感覚過敏・・刺激に対する反応が強く、過剰となる。
掃除機の音を聞いて不安定になる、服のタグが不快でイライラする等。
(弱い刺激に対して反応が高いこと)
④感覚回避・・刺激に対する反応が強く、刺激から遠ざかる対処行動をとる。
不快音を避ける為に音楽室に入ろうとしない等。
(能動的に刺激を回避。)
※どれか一つだけ特徴を持っているというよりも、複数の特徴を持っていて、度合いが高かったり低かったりします。(味覚は過敏傾向があるけど、触覚は鈍麻傾向があるなど・・)
感覚プロファイルという検査では、この4つの特徴が統計学に平均的な値より高いのか低いのかが分かります。
今回は①低登録の傾向についてお話ししたいと思います。
低登録
いわゆる感覚鈍麻と言われるものです。
よく見られる様子は・・
・相手の言葉が聞き取れず、よく聞き返す
・冗談やギャグがすぐにわからない時がある
・ものによくぶつかったり、つまずいたりする
・顔や手が汚れていても気づかないことがある
・標識や案内板をみおとしやすい など
子どもの場合は・・
・呼んでも振り向かない
・目が回らない
・切り替えにくい
・反応や作業が遅い
・朝起きることが苦手 など
多くの人が気づく刺激でも、反応しにくい
必要な刺激に注意が向けにくく、聞き逃しや反応に気づかないことが起こります。それによって、無気力に見られがちだったりもします。
低登録の傾向がある方への対処法・環境調整
テーマは【メリハリ】です。
・大切な物(提出物)は目立つ場所に置く
・タイマーやカレンダーなどを手掛かりに使う
・躓きそうなものなどは、カラーテープで気づきやすく
・指示はゆっくりと、メリハリをつけて、ポイントを簡潔に言ってもらう。
小さい子の場合は・・
感覚を求めて高い所に上ってしまうなど危険な行動に繋がる場合もあるので、別の刺激で満足できるように噛むおもちゃやにぎりしめるボールなど、お子さまが好む刺激グッズをみつけるといいですよ。
転んでも痛みを感じにくい子もいるので、体をチェックすることも大切です。
次回は、感覚探求についてお話ししたいと思います。
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