九九を身に付けよう!
こんにちは!
オレンジスクールつくば教室です。
今回のブログの内容は「九九」です。
大人になってから九九を練習していた時期を思い返すと「覚えるのが大変だったな…」という感想が一番に浮かんできます。
九九を覚える・身に付けることは、単に計算ができるようになるだけでなく、その後の算数の学習や思考力の育成において非常に重要な役割を果たします。
特に九九は後の学習の土台ともなる部分で、かけ算のひっ算、割り算、分数、少数などの計算の基礎となります。
それだけ学習において重要度の高い九九ですが、
- 九九が苦手、中々覚えられない
- かけ算の概念や仕組みを理解するのが難しい
- 九九がしっかりと暗記できていないが故に割り算の問題で間違いがみられる
などといったお子様のお悩みをご家庭から聞くことも少なくありません。

九九が難しい理由
ではなぜ九九を覚えるのは大変なのでしょうか。
それにはいくつか理由があります。
1)暗記が難しい
①覚える量が多い
九九は1の段から9の段まで計81個の式と答えを覚える必要があます。
暗記が苦手なお子様に対してはとても負担感が大きく、特に6、7、8、9の段は数が大きくなり答えの数が混乱しやすくなります。
②独特な言い回しがある
「さんぱにじゅうし」「はっぱろくじゅうし」など、日々の生活ではあまり使われない・聞き馴染みのない数字の読み方が九九には多いですよね。
日常的に使わない読み方はやはり覚えづらく感じると思います。
アウトプットする際も、『ぱ』や『し』という読み方がどの数字に当てはまるのか考えなくてはならないことも負担感につながります。
③似た音が多い
「し(4)」「しち(7)」など音の響きが似ているので、声に出している間に混同して間違えやすいです。
九九を聞いたときも、似ている音同士の判別が難しくなります。
2)かけ算の意味理解が不十分
九九をすべて覚えても文章問題でかけ算の立式ができない場合は、かけ算の考え方の理解が不十分である可能性が高いです。
「1つ分の量×いくつ分=全体の量」
というかけ算の基本的な考え方を、具体的なものと結び付けられないと、単純に「数の暗記」になってしまいがちです。
お子様の「九九が苦手」「覚えられない」には、これらの要因が複合的に絡み合っていることが多いです。
そのため、お子様のつまづきは何が要因となっているのか見極めて適切な支援を行うことが重要となってきます。
九九を覚えるための支援
以上の様々な理由から覚えるのがとても大変な九九ですが、どのような支援ができるか、オレンジスクールつくば教室での支援をもとにご紹介していきます。
1)かけ算の考え方を身に付ける
単なる九九の暗記ではなく
「1つ分の量×いくつ分=全体の量 」
という基本的な意味を、イラストや図、具体物などを使って視覚的にアプローチします。

画像のように
自転車の車輪の数×自転車の数
足の指の数×足の数
など身近なものを題材にして、「かけ算の仕組みの理解」を促していきます。
玉やおはじきなどの具体物を使用して説明していくこともあります!
2)個々にあったインプット方法で覚える
皆さまの中には九九をひたすら暗唱して覚えた、という経験をお持ちの方が多いのではないでしょうか。
九九が覚えられないというお悩みがある場合は、この暗唱の覚え方が個人に合っていない可能性があります。
- 絵や図を見て覚えるのが得意なのか(視覚優位)
- 言葉にしたり音楽やメロディーに合わせたりした方が覚えやすいのか(聴覚優位)
- 文章を読んだり自分でノートに書いたりして覚えるのが得意なのか(言語優位)
など、お子様の様子を観察して一人ひとりに合った覚え方や取り組み方を教室で提案しています。
①見て覚える
九九表やカードを目につく場所に置いて、視覚情報として繰り返しインプットしていく方法です。
オレンジスクールつくば教室では、お子様の目につく場所に九九表を教室内に掲示して、いつでも見たり確認したりできるようにしています。

その他にも暗記カードを準備しています。
カードをめくりながら「覚えられたかな?」とすぐ確かめられるのがいいですね。

②九九のきまりを知る
例として3の段を教材を準備しました。

視覚的に3ずつ増えていく仕組みを理解していきます。
この原理を理解することで、3×7の答えがわからなくなってしまっても、
3×5=15 や 3×6=18 など
自分が覚えているところから適切な答えを求めることができます!
自分で書いて覚える方が得意なお子様には、九九のきまりを書く作業を取り入れていくのも良いかもしれません。
③遊びながら覚える
ずっと机に向かって九九を覚えるのは大変ですよね。
中々覚えられない時間が続くと、集中が途切れてしまったり学習への拒否感につながってしまったりするかもしれません。
そのような時はゲーム感覚で楽しみながら九九を覚えられるよう支援することもあります。
その一例として【九九かるた】があります。
九九かるたは、九九の式(例:「にさん」、「ろくしち」)と答え(例:「6」、「42」)が書かれたカードをそれぞれ読み札と取り札として準備します。
あとは、かるた遊びと同様の流れで、読み札の式を聞いて答えがわかったら答えが書かれた取り札を取っていきます。
九九は1の段から順番にインプット・アウトプットして身に付けていくことが多いと思いますが、九九かるたはバラバラの式を聞いて答えを思い出す練習になり、ランダムな出題に対応する力が身に付きます。
職員と取り組むこともできますし、同世代の友達と遊びの時間で一緒に遊ぶこともできます!
楽しみながら覚えたい、ゲームが好き、といったお子様にとてもおすすめの支援方法です。

※写真は2の段と3の段の取り札です!
★焦らずスモールステップで★
九九だけに当てはまることではありませんが、覚えなければならない量が多くて自分が苦手としていることを、継続して取り組み身に付けていくことはお子様にとっても非常に大変です。
苦手な段や覚えにくい式があっても、「この段をクリアしたら次はこれだよ」と、1つの段ずつスモールステップで進めていくことが大切になってくるかと思います。
前回間違えてしまった段が今回は全問正解できた、という時は
「〇の段が全部覚えられたね!すごいね!」
のようにできるようになったことを具体的に伝えていきます。
過去の失敗経験や他者との比較から、「自分にはできない」と思い込んでしまうお子様も少なくありません。
今までできなかったことが、練習や工夫で達成できた時、お子様は「頑張れば結果が出る」「自分ならできる」どいう自己効力感を感じることができます。
これが自信の源となっていきます。
苦手だった九九を少しずつマスターしていくことで、苦手意識の克服につながり、その結果、他の教科や課題に対しても積極的に取り組めるようになればうれしい限りです。
最後に
本日は九九が覚えづらい理由をもとに、教室でできる支援の一例をご紹介しました。
お子様がどんな理由で九九が難しいと感じているのかをリサーチし、その解決方法を探りながらお子様に合った学習方法を提案することは、支援において重要です。
オレンジスクールつくば教室では、九九だけに限らず、国語であればひらがな・カタカナ・漢字や文章読解、算数であればたし算・引き算・割り算や文章題など、 お子様一人ひとりに向けた様々な学習支援を用意しています。
今後も随時更新していきますので、ぜひご覧ください!
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こだわり、学習遅滞、不登校、多動、注意散漫、音に敏感など、お子様の発達・成長・学力でご不安なことがありましたら、ご相談ください。
・準備や時間管理が苦手
・空気を読むことが難しい
・こだわりがあり学習にも偏りが多い
・意外なことで突然癇癪を起す
・不登校で勉強が遅れている
・算数や国語の問題内容をイメージするのが苦手
放課後等デイサービス オレンジスクールつくば教室
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つくば教室の近隣には、竹園西小学校・竹園東小学校・竹園東中学校・吾妻小学校・吾妻中学校・手代木南小学校・手代木中学校・並木小学校・並木中学校があります。
※自治体の助成により無料もしくは低額にて療育・学習指導が受けられます。
まずは、区役所/相談支援事業所/当事業所にご相談ください。
※放課後等デイサービスは、「放デイ」「放課後デイ」「放課後デイサービス」と略して呼ばれてもいます。
