時計の学習方法について
小学校低学年のお子様が、算数でつまづきやすい単元は、先月ご紹介させていただいた「九九」の他にも「時計」がございます。
教室に通われているお子様の中にも、時計を読んだり、時間の計算をするのが苦手だと仰られる方も少なくありません。
今日、世界中で幅広く「デジタル時計」が普及しておりますが、生活する中で「アナログ時計」を目にする機会は多くあり、日常生活を送るうえで、時計の学習は必要となってまいります。
また、時計の活用は時間管理にも繋がり、将来、社会に出た際に大切なスキルとなります。
そんな重要な単元ですが、苦手なお子様はどのような部分に苦手と感じるのでしょうか。
時計を難しいと感じる理由
お子様が時計を難しいと感じるのには以下のような理由が挙げられます。
1.60進法と24進法
時間は60進法と12進法を使って表されており、「60秒=1分」「60分=1時間」「24時間=1日」といった様々な時間の表し方に、お子様達は混乱されてしまい、苦手意識を持たれるお子様が多くいらっしゃいます。
2.12時間制と24時間制
時間表示には午前と午後に分ける12時間制と、分けずに表示する24時間制がございます。
例えば、「3時=15時」「12時=0時もしくは24時」といった、この2種類の表示の仕方を理解されるのに、お時間を要するお子様もいらっしゃいます。
3.長針・短針
長針と短針の数字の読み方に違いがあるのも、これから時計を学ぶお子様達にとっては1つのハードルとなります。
時計を読むためや時計の計算には沢山の知識を要し、時計の学習を始めたものの、なかなか覚えることができず、苦手意識を持ってしまうのも、無理ないのかもしれません。
しかし、最初は苦手意識があったとしても、小さなステップを踏むことで、少しずつ経験値を積むことでき、お子様の苦手意識を緩和し、やる気に繋げることができます。
下記ではスモールステップをご紹介していきたいと思います。
学習方法
スモールステップを一つ一つクリアすることで、時計を混乱せずに学びやすくなります。
1.短針から注目
最初は短針を読むところから、スタートしましょう。
こちらは机に向かって、学んでいくというよりは普段「〇時になったら、ご飯だよ。」「家は◯時になったら、出発ね。」といったように、日常生活の中で時間を意識すると、身に付きやすくなります。
2.長針に注目
長針の指し示す数字に注目する際は、「◯時ちょうど」「◯時半」「5分単位」といったところから、長針に意識を向けてみると良いでしょう。
「5分単位」が理解できましたら、次はいよいよ「1分単位」を学んでいきます。
小さなメモリを0〜59まで繰り返し数え、すべて読めるようになったら、時計を使って実際の時間をクイズ形式にすると、楽しみながら学ぶことができます。
3.時間の進み方
最後、時刻を読めるようになったら、「◯時間前」や「◯分後」といった時間の計算にも挑戦してみましょう。
こちらも、短針から始めて、長針へと順番に進むと、混乱しにくくなります。
時間の進み方を学ぶことは学校の勉強という点だけではなく、日常生活での時間管理へと繋がり、社会に出る際にとても大切な力となります。
最後に
勉強として時計に向き合うことに、お子様が抵抗感を感じる場合には、ご自宅の時計をアナログ時計に替えるだけでも、アナログ時計に触れる機会を作ることができ、自然と時計を学ぶことができます。
また、長針の指し示す部分に0〜59の数字が記載された、知育時計といったものもございます。
子供部屋やご自宅の模様替えの際には新しい時計を検討されてみてはいかがでしょうか。
お子様のこだわり、学習遅滞、不登校、多動、注意散漫、音に敏感、コミュニケーション等に関することで、お悩みや不安なことがございましたら、お気軽にご相談ください。
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